<< 遅いご挨拶 | main | 鬼が出た! >>
2020.01.26 Sunday

今鎌青19’後半戦

        
        

「いまさら鎌倉青磁」、昨年2019年後半の報告です。昨年の秋は、2度の大型台風到来で海の中が掻き回されたのか、いつもと違って青磁の揚がりも良かった。でも全ての写真を載せるとごちゃごちゃするので、良いものだけをピックアップ。はじめは10月14日と24日のもので、蓮弁の葉先がきれいに残っていた。こう言うのが出ると、ホント嬉しいんだよね。全体に薄めに整形されているので、碗の、縁に近い部分だろう。


       
 

次は11月7日のもの。この日は良いものが複数拾えた。良いものと言っても、今の材木座でこの程度の大きさの欠片が出れば御の字。その代わりと言ってはなんだけど、小さな湾になって波が穏やかな鎌倉の陶片はとても状態が良い。中国青磁の質が良いとも言えるけれど、その艶やかさは衰えていない。ちなみに、上の写真の上部2点(1点は下の写真と同じ)は、褐色みの強いもの。青磁と言っても、こういうタイプもあるからややこしい。あと上の写真の左下は青白磁だ。


 
 

そして、昨年一番心が震えたのが、直角三角形に似た形のこれ。青磁なのか青白磁なのかはちょっと判断が迷うところだが、長辺が5センチを超える、鎌倉の海岸で拾える中では最大級のものだ。文様は明らかに中世の中国製輸入陶器に見られるもの。調べてみるとこの手の文様を持つものとして、鎌倉の御成小学校にある今小路西遺跡から出土した「梅瓶(めいびん)」と呼ばれるタイプの壺がある。この陶片の文様の刻み方はやや浅いというか鈍い感じだけれど、同様の時代の、同様のものだった可能性はあると思う。


 
 

こちらは同じ日に拾った小さめの青磁片だけれど、こちらも繊細な文様が刻まれていて、元はかなり良い品だったことが伺える。南宋青磁の作品を調べると、この手の文様を持つ皿などがいくつか確認できる。


 
 

こちらは11月29日に拾ったもので、久しぶりの高台部分。大きさも、鎌倉の海岸で拾える中では大きい方だ。拾った青磁片が中国青磁であるかどうかは、文様や質感、断面の状態などを見て判断しているのだけれど、このように文様がないものは判断が難しいこともある。状態の良さ、よく残った艶やかさが、かえって新しい時代のものかと迷わせることもある。海岸からは江戸時代に日本で焼かれた青磁の欠片も出てくるからややこしいけれど、最後は「感」で判断しているのが現状だ(笑)


 

こちらも同じ29日のもの。これも本当に綺麗な青磁片だ。大きなものではないけれど、こうして写真に撮ると、まるで宝石みたい。このまま加工したら、けっこう良い感じのアクセサリーにできるんじゃないかって思うよ。蓮弁とは少し違うけれど、この縦筋の文様も南宋〜元時代の中国青磁によく見られるもの。


       
 

最後はこちら。12月3日に拾ったもの。流石にこの頃になると、台風効果も薄れてくるのか、拾えるものが減ってきた。そんな中で拾ったこれは、南宋〜元の青磁とは、同じ青緑色でも、どこか違った風合い。少し灰色がかった感じがあると言うか…。思い当たるのは、自分がまだ「それだ」と思うのは2個くらいしか拾えていない高麗青磁。確信には至らないけれど、けっこう可能性は高いと思っている。


 

何にしても、自分が勉強不足であることは否めない。そんな訳で、ちょっとこんな場所に足を運んでみたよ。出光美術館。ここは石油元売会社・出光興産の創業者、出光佐三のコレクションを展示する美術館で、今はちょうど陶磁器初心者にうってつけの特別展「やきもの入門」が開催さいれいた。展示は、古代から現代まで、さまざまなタイプ、流派の陶磁器を順番に並べて解説してあるので、とってもわかりやすかった。そして、この美術館を訪れた最大の目的は、陶片のコレクションを展示したコーナーを見ることと、青磁関連の資料(展示図録)を買うこと。陶片の展示室では、中国青磁の陶片をいろいろ確認したかったんだよね。コレクションの中には、もちろん鎌倉・材木座海岸の青磁片もあったよ。興味がある人は、ぜひ訪れてみて!



コメント
こちらでは全く見たことの無いモノたち。
まだまだ海底で眠っているのだねぇ〜!
  • Shige
  • 2020.01.26 Sunday 20:51
Shigeさん。

あるんですね〜。鎌倉の青磁はかなり古くから拾われているようですが、まだ出てきます。
いったい、どれだけの量が輸入されていたんでしょうね。
名古屋あたりだと室町時代の津島湊なら輸入されていたんでしょうけれど、
そのあたりは今はもう海岸ではなく、陸の上ですよね。
  • 尚 nao.
  • 2020.01.27 Monday 01:23
今回も、艶があって良いものばかりですね!
三角形の青磁片と大きさや形だけは似ている欠片があったので、思わず手に取って見比べてみました(笑)
博多の遺跡でも青白磁の梅瓶は出土しているそうなので、こちらでも拾える可能性ゼロではないのでしょうが、、。
出光美術館へも行かれたのですね。陶片コレクションは見てみたいものの一つでした♪
「宋磁展」は昨年行き損なってしまい、図録という手もあったのねと喜んだものの、通販はやってなさそうですね〜。
  • sato
  • 2020.01.27 Monday 15:44
satoさん。

そちらでも梅瓶っぽいのが出てましたか&#12316;。そちらも良いものが多いですよね。
こちらのものに比べて、小さくても文様のあるものが多い気がします。
つくられて輸入された時代とか、窯元の違いとかがあるんでしょうかね。
出光美術館、初めて行ってきましたが、なかなか良かったですよ。
陶片コレクションもいろいろ見られて良かったです。
図録の通販はやっているはずです。HPに出ていたと思いますよ。
ただ「宗磁」の図録は店頭在庫がちょっとだけだったような…。
(店頭に並んでいないだけかもしれませんが)
  • 尚 nao.
  • 2020.01.27 Monday 22:25
美しいですね
艶があって大きさも、波佐見で初めて青磁の概念が崩れました(笑)
何が何だか??でも見れば見る程感動しますただただ美しいとしか、分かりませんが(笑)
  • あかずきん
  • 2020.01.28 Tuesday 20:39
尚さん ありがとうございます。
いつものことながら、ぼ〜っとして表示を見落としていました。
早速注文してみます^^
  • sato
  • 2020.01.29 Wednesday 00:38
あかずきんさん。

こちらで出るものは、なかなかに艶やかです。
もちろん擦れてるのもあるんですが、良い状態のものが多いですね。
とは言え、みんなこんな小さな欠片ばかりです。昔はもう少し大きいのも拾えたのかもしれませんが…。
時代とかきっとかなり幅があるのだと思います。おそらく窯元も複数あるはずです。
でも詳しいことはやっぱりわかりませんね(笑)
  • 尚 nao.
  • 2020.01.29 Wednesday 20:04
satoさん。

良かった! 今回の「やきもの入門」の図録も良さそうです。
お金がないのと、荷物が大変な状態だったので、買いませんでしたけど…。
  • 尚 nao.
  • 2020.01.29 Wednesday 20:46
コメントする








 
Calendar
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2020 >>
Selected Entries
Categories
Recent Comment
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
Recommend
       
Archives
Links
Profile
Search this site.
Others
Mobile
qrcode
Powered by
30days Album
無料ブログ作成サービス JUGEM