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2015.05.27 Wednesday

白い花咲く海岸で

        
        
        

GWの連休明け、神奈川の稀少植物スナビキソウを見に行ってきた。実はその海岸、例の爆弾海岸なのだ。近年、専門家による調査が入って相当数の資料を採集しているので、2年ぶりに訪れた印象では“もの”が少ない…というよりほとんどないような印象を受けた。写真で紹介したような陶製手榴弾の弾体破片がいくつかは転がっていたけれど、点数は10点にも満たない数だった。ただここは戦後あるいは終戦直後くらいにまとまって陶製兵器類が廃棄された場所と考えられ、海が荒れた後などにはまた複数の破片が出てくる可能性がある。僕の場合、既に資料として何点か持ち帰っているので、今回は現場写真3枚目の1点、今まで採集していないタイプのみを持ち帰った。ちなみに1枚目は有田系、2枚目は瀬戸系の破片だ。


          
          

家にある資料を見てみよう。まず有田系。この海岸では一番数が出ているタイプで、他のタイプに比べて圧倒的に多い。基本的に白く、外側は無釉、内側のみ透明の釉薬を使っている。陶製手榴弾は上下を別々にロクロで成形して接着しているが、有田系は大きな破片が出るので、内側にある接着痕もよくわかる。


          
          

次は左が瀬戸系。瀬戸系は白っぽい土で、内側が透明釉、外側に黒または焦げ茶の釉薬を使うので区別しやすい。この海岸では有田系に継いで出るものだ。そして右が今回拾ってきた産地不明のもの。外側は無釉に見えるが摩耗によって釉が剥げた可能性もある。内側は茶色い釉薬がかけられている。内側に茶色釉を使うのは信楽産で見られる特徴だけど、土の質感はちょっと違うような気もする。このタイプは海岸から出る数はかなり少ない。
コメント
3枚目の写真を見て、もしかしたらと思いましたけど、
こんな海岸があるのですね!
かわいい形をしているだけに複雑な気分になります。
至近距離でこんなものを投げ合う戦いも悲惨ですが、
無人機を使うなんてもっとぞっとしますね、、。
  • sato
  • 2015.05.27 Wednesday 23:34
だいぶ少なくなったのですね。それでも10点も見つかれば驚くようなモノですが。有田系は有田の川で拾いましたが、瀬戸系は以前頂いたものくらい。広島は軍関係の施設があった場所も多いので、そのうち出ないかなと思ってはいます。大量廃棄の場所に出あったら驚くでしょうね。
  • 陶片狂
  • 2015.05.28 Thursday 07:01
satoさん。

本当にこんなものがあるというのが、ある意味、驚きですよね。
でもまあ、今が平和だからこそ、こんなものでも楽しめるということででしょう。
国の安全保障については今もいろんな問題や議論がありますけど
あの大戦を経て、今までずっと平和を維持してきたことは大切にしなきゃ、
また誇らないといけないことだと思います。
  • 尚 nao.
  • 2015.05.28 Thursday 10:41
陶片狂さん。

記事にリンクしてある2008年の写真は、一度に拾えたものですから
当時の感覚と比べると、「まったく見つからない」というような印象でした。
でも、何かの切っ掛けでまた状況は変わるのかもしれません。
骨董市などで出回っているものの多くは、以前にお伝えした埼玉県某所が出所らしいです。
ここは近隣に実戦配備されたものを廃棄したと思われますので、埋蔵量はあそこほどはないでしょう。
  • 尚 nao.
  • 2015.05.28 Thursday 10:45
このような状態で落ちているのですね。
配備の場では特に産地で区別はされていないのでしょうか。
単に廃棄場所だから混ざっているだけかもしれませんが。
gohyakuyendamaさん。

こんな感じです。
この海岸にはかつて九十七式中戦車まで廃棄されてました。
今は回収されて個人の戦争遺物展示園みたいなところにあるらしいですが。
配備の方は正確な情報が乏しいので何とも言えませんが
高知市の海軍航空隊跡から出たものは瀬戸系と有田系とがあったようです。
各地の窯から火薬充填工場に弾体が送られて、そこから出荷した可能性があるので
あまり弾体の産地と配備には関係がなかったのではと推測できます。
  • 尚 nao.
  • 2015.05.28 Thursday 23:30
手榴弾海岸・・・ですね。
こうした地域の特性に関わったもの、浜にありますので、漂着物探求の奥深さがうかがえますね。
昨日は漁村の廃屋跡地で遊んできました。(笑)

さすがに手榴弾はありません。

  • Shige
  • 2015.05.31 Sunday 09:51
戦争遺物って海岸でも見られるのですね。
今住んでる所は空襲でかなり焼けたので、遺物関係が見れるという話はあまり聞いたことがありません。博物館に行けばもちろん残っているのですが、浜で見つけられることに驚きがあります。
陶製の手榴弾、ころっとした形がとても可愛いので余計ショックです。
忘れてはいけない歴史のかけらにあえるのも、浜歩きの醍醐味だと実感しました。
  • ことまる
  • 2015.05.31 Sunday 20:53
Shigeさん。

レスが遅くなってスミマセン。
海岸によってホント歴史的なものとか、いろいろな要素がありますよね。
地元ですからこだわりたい部分もあります。
ほかに地域の海岸ももっといろいろ歩いてみたいですね〜。
漁村の廃屋跡地、なかなか興味深いです。
  • 尚 nao.
  • 2015.06.04 Thursday 00:31
ことまるさん。

レスが遅くなってスミマセン。

三浦半島あたりは首都圏といえど田舎なので、
横浜や川崎、横須賀の市街地に比べると空襲などの被害は少ないようです。
でも、本土決戦用に海岸陣地などが構築されていたので、その名残が大きいですね。
こういうのも地元の人がしっかり記録、記憶しておくべきだと思います。
  • 尚 nao.
  • 2015.06.04 Thursday 00:34
今日4日の朝日新聞夕刊に特集が載っていましたのでお知らせまで。
  • Shige
  • 2015.06.04 Thursday 22:54
Shigeさん。

そうですか!ありがとうございます。
うち新聞取るの止めちゃったんですよね。それまでも朝刊だけでしたが…(笑)
実家に連絡して取っておいてもらいます。
  • 尚 nao.
  • 2015.06.05 Friday 00:46
尚さん、何時も興味深見ていいます、先月大英博物館の日本展示の処で陶器製手榴弾 備前焼 山本陶秀作
陶器製手榴弾 肥前焼 有田窯 の説明と実物が展示して有りました。この様な物で本気で戦争していたとは、悲しいしそれを忘れて又きな臭い方へ一部の人の顔が向いているのではと心配です。
  • 八女の石拾い
  • 2015.07.02 Thursday 23:30
八女の石拾いさん。

ありがとうございます。
大英博物館でそんな展示があったのですね。
今年は戦後70年ですし、昨今の世界情勢など鑑みると
戦後日本というものを見直す時期に来ているのかもしれません。
だからといって、こういった愚かしい歴史を忘れてはいけないでしょう。
  • 尚 nao.
  • 2015.07.04 Saturday 01:47
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