2012.10.21 Sunday

喇叭藻屑

            

先月の漂着種子祭りの際には、こんなものも漂着していた。今までだったらスルーしていたかもしれないけれど、ちょっと海藻には詳しくなったので今回は見逃さなかった。独特の葉状部を持つこの海藻、神奈川県よりも遙か南の南西諸島に分布するラッパモクに間違いない。ラッパモクは気胞を兼ねた葉状部がラッパの口のような形をしていることが名前の由来で、こんな形でも褐藻類のホンダワラの仲間だ。沖縄でダイビングやシュノーケリングをするとよく目にする。ホンダワラの仲間は枯れたり波で千切れたものが海上を漂う流れ藻になることで知られるが、ラッパモクがこんな長距離を漂流することは聞いたことがなかった。専門家の先生にお聞きしたところ、記録として残っているのは愛媛県の50年前の漂着くらいらしい。


           

今回は写真の鎌倉市材木座海岸のほか、三浦市の和田長浜など数カ所で漂着を確認した。流れ藻には有用魚種の稚魚(ブリの稚魚の「もじゃこ」が有名)がつくことで知られネット上でもいくつかの学術報告を見ることができるが、南方からの海藻漂着というのは見過ごされているようだ。それなら、これはビーチコーマーの、漂着物学会の領分だよね(笑) 専門家の先生(福井の人です)によれば日本海側での漂着は聞いたことがないとのことだけど、今年の太平洋側での例を見ればこの冬は日本海側にも漂着する可能性は高い。海豆だけでなくぜひこのラッパモクにも注意して、実際に見つけたら教えてください。

              
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