2020.04.29 Wednesday

布袋さまと大黒さま

 

前の更新からすっかり間が空いてしまってすみません。潮がよく引く春なのに、今年は新型コロナの影響で、海岸の駐車場はみな閉鎖、海岸すら立ち入り禁止だったりして、まったく拾いものに行けない。ネタ不足も極まれりっという感じなのだ。せめて、この世の中の雰囲気を晴らせるような、縁起の良さそうなネタストックがないか探したのだけど、あったのはこんなものくらい。疫病退散とか、そういう感じではないけれど、コロナ不景気を吹き飛ばせ!と言う効果はあるかな?(笑) 海からお迎えした2体の神様。摩耗や色剥げで正体はつかみにくいけれど、写真左が布袋さま、右が大黒さまだろう。どちらも商売繁盛、金運上昇などにご利益があるとされる神様で、七福神にも数えられている。特に大黒さまの陶製人形は、過去に何度か海岸で拾っている。それだけ、一般の人々に広く受け入れられていたのだろう。まあ、皆、お金に執着していた…と言えなくもないけど。とにかく、新型コロナも早く終息して、安心して海辺を歩けるようになってほしいね。


2019.10.25 Friday

海辺の金魚

        
        

これも、先に紹介している国民食器湯呑み、パピリオ陶製瓶と同じ日のもの。海辺の砂に半ば埋もれていた陶製人形を救出してみたら、海だと言うのに金魚が出現。さぞ、しょっぱかったことだろう(笑) 高さ4センチほどで、大きな尾びれで飛び上がるようなポーズを取っている。口をパクッと開けていて、なんとも可愛らしい。色はすっかり剥げているけれど、かすかに残った塗りから、全体は赤色、黒色の瞳が水色で縁取られていたことがわかる。この手の人形は、大抵は中空のつくりになっていて、それほど丈夫なものではない。一番脆そうな背びれも欠けず、よく無事でいてくれたものだね。


 
 

最近見かけた陶製人形たち。今はもう完品でないと拾わないけれど、記録のために写真は撮っている。上の写真は腰の部分からボッキリ逝っちゃってる男性もの。ニッカーボッカーズにブーツかゲートル巻き。マントを羽織って、左手でその裾を持ち上げている。兵隊さんか何かか? 下の写真は、首チョンパのイヌ。海上がり陶製人形のほとんどは、大きくくびれた首の部分で折れていることが多い。このイヌはホント惜しいな〜。



こちらも更新「海山日和」
2015.06.19 Friday

小さな兵隊さん

            
            

ヤバいヤバい…このままじゃ今月更新0になっちゃう! という訳で…少し前に陶片狂さんが陶製の人形をアップされていたので、遅れ馳せながらコラボってみたい。紹介するのは高さ48ミリの小さな兵隊さん。置物や射的の的(景品)として出回っていたものらしい。見つけた時は“帽子を被りステッキを持ったおじさん”と思ったのだけど、よく見てみるとベルト付きの上着に、足にはゲートル。ステッキと思ったのはどうやら小銃だ。つまり帽子に見えたのは鉄兜。陸軍の兵隊さんだね。きっと作られた当時は上絵付けで色がついていたのだろう。拾った時には石灰藻がびっちり付着していたのを何とかここまで削り落とした。鼻の頭はもともとちょっと欠けていたみたい。単純だけど最低限は作り込まれているね。


          

時代的にはモチーフを考えれば戦前に間違いないだろう。ちなみに3枚目写真の左の女の子は以前に紹介しているけれど、右のも今回が初登場。全体に摩耗が進んでいてモチーフがよくわからない。見つけた時は中国の三国志とかに出てくる軍師(諸葛孔明?笑)とか中世ヨーロッパとかの聖職者とかを想像した。でも昔の人形を調べてみると花嫁衣装の女性…という線もありそうだ。この手の陶製人形、海岸で見つけると特に嬉しいものの1つなんだ。
2015.05.05 Tuesday

恩返しの福は来る?

        

さて、写真のやや赤茶色をした塊、なんだかわかりますか? 表面は削られて丸くなり、大きい方は石灰藻などがこびり付いているけれど…そう、これは素焼きの人形だ。本来は、もう少し凸凹もはっきりしていて、上から鮮やかに彩色されていたのだろう。ここまで摩耗していると正体はわかりづらい。でも、わかっちゃったんだな。その正体とは大黒さまだ。大黒さまは、そもそもヒンドゥー教のシヴァ神の化身マハーカーラが仏教に取り入れられて大黒天となり、さらに日本で神仏習合によって神道に取り入れられたものだ(神道の大国主命と習合している)。七福神の1神としてもよく知られている。その姿は2つの米俵に乗り、福袋と打ち出の小槌をもった長者さまとして描かれる。そう思って見てみると…頭巾を被った姿とか米俵とかが浮かび上がってくるでしょう? これらは神社とか縁日とかで売られた、素朴な土人形だったのだろう。左は昨年に鎌倉で、右はこの春に横須賀某所で拾ったもの。左が高さ4センチ強、右が6センチ。特に右のは見つけた時に大黒さまだと直感して、海の中からお救いしましたよ〜。なにしろ大黒さまは五穀豊穣、福徳開運の神様ですからね(笑)


              
          

さて、次のも素焼きの土人形。独特のフォルムと苦虫を噛み潰したような顔を見れば、もうその正体はおわかりのはず。そう、こちらは横須賀某所で拾った達磨さま。高さ4.5センチ。達磨さまは、もともとはインドの仏教僧・菩提達磨(達磨大師)で、中国に渡って禅宗を開いたとされている人物。禅宗は鎌倉時代に伝わり、栄西によって臨済宗が、道元によって曹洞宗が開かれて、日本の仏教にも大きな影響を与えた。その禅宗では開祖である達磨大師の教えを重要視していたので、達磨大師も日本に知られるようになったわけだ。その達磨大師、なんと9年間も壁に向かって座禅を組んだといわれ、その時に手足が腐ってしまったという伝説がある。その姿を置物にしたものと、日本の伝統的玩具である起き上がり小法師が一緒になって、現在縁起物とされる張り子の「だるま」が成立したといわれている。今回の達磨さまは、張り子のだるまよりも、本来の達磨像に近いものだろう。でも徳の高いお坊様の像であり、ありがたいものと言えるだろうね。さあ、大黒さまに達磨さま、贅沢は言わないので、せめてびーちこで良い拾いものができますようお願いします〜!(笑)


2011.08.31 Wednesday

さるる

        

1ヶ月以上ぶり、今月唯一の更新です。更新していないのに、アクセスしていただいている皆様、本当にありがとうございます。今後もおそらく更新ままならない状況が続くと思いますが、時々思い出していただければ幸いです。

今回紹介するのは、三猿の陶製人形。なぜかと言えば、これまでの2ヶ月ほどの間、世間が夏休み気分で浮かれているときも、野山や海のことなど楽しく感じることは、見ざる言わざる聞かざる!という感じだったから…(笑) このモチーフは元々、叡知の3つの秘密を示しているとも言われ、その起源は古代エジプトにまで遡れるとかどうとか。日本には中国から仏教思想と一緒に伝わり、日光東照宮の彫刻でも知られている。この手の人形が家にもあった!と言う人はけっこういるんじゃないかな? まず最初に紹介したのは素朴な作りのもので、黒く色がついているのは墨らしい。最初からつけられていたものかは、ちょっと不明。子供とかが悪戯で塗ったっぽい感じもする(笑)


             
         

次がこれ。最初は籠か何かを頭に載せた人…とも思ったんだけど、それにしては形がデフォルメしすぎた感じだし正体がわからなかった。でも、ふと上の人形を見たら、こっちも「聞かざる」の姿をしていることに気がついたのだ。籠に見えたのが猿の顔の目のあたりで、人の頭に見えたのがデカい鼻面というわけだ。片隅にほんの少し上絵付けの色が残っていた。その色は赤。人形の猿の顔を塗るならやっぱり赤く塗るだろうから、きっと決まりだね(笑)



2011.05.07 Saturday

海辺の恐怖シリーズ?

          

「…私、見たんです。あの日、海岸で首のない昔の兵隊さんの姿を……」きゃぁ〜〜〜〜〜! く、く、首はあってほしかった! 海岸で見つかる陶製人形って、首が割れ落ちてしまっている確率が非常に高いんだよね。胴体だけとか首だけで、拾わなかったものもある。まぁ過去には首だけ拾って、こんな風に生き返った例もあるけども。しかし、これは一昨年に拾ったものだけど、兵士人形と言うことはまず間違いなく戦前作られたもの。そういった古いものは滅多に拾えないし大歓迎なんだけど、お、惜しい…。リアルに作られたというよりは少しデフォルメされた感じもあり、丸みがあって子供用とかに作られたもののような気がする。


            

次は少女の陶製人形。左側のは以前に紹介済みで、今回のは右側のもの。全体に摩耗が激しくて、のっぺりとした感じ。と言っても、元々そんなに精巧に作られたものではないだろう。服装が少し変わっていて、セーラー服っぽいものを着て、頭には頭巾というかフードのようなものを被っているように見える。で、これがどうして恐怖シリーズかって? 実はこれを拾った時、僕の頭に真っ先に浮かんだものがある。それがこれ ↓ だ!


                 

これって第三次接近遭遇? ちなみに、拾った前後の記憶をなくしていたり、体に何か埋め込まれたような感じがしたるするようなことはありません(爆)
2010.07.05 Monday

アヒルちゃん

          

僕が拾って何気に嬉しいモノの1つに陶製人形がある。このブログの読者ならお馴染みのクマシリーズや、最近ではグリコのおまけシリーズなどもあるけれど、最近新たにコレクションに加わったモノがこの陶製のアヒルちゃん。お風呂のおもちゃ・ラバーダックのように黄色でないのは少し残念だけど、大人の白い羽色にピンク色のリボンをしたお洒落さんだ(笑)ショボショボなくらい目も小さいけど、それがかえって素朴な雰囲気を醸し出している。早速、今まで拾っている陶製鳥たちに仲間入り。2羽のカモメ(っぽいの。ハトかもしれないけど)もここで初登場。こちらは作りが雑でちょっとエイリアンぽいけどね(爆)みんな仲良くするんだぞ〜☆


        


ウミウシ続きます……海山日和
2009.12.07 Monday

hiroimono 動物園

    
        

ひっぽ爺さんがキャバクラ(河馬蔵)のキャバ嬢を紹介していたので、こちらでも…もとい、こちらは動物園のカバ嬢だよ。一緒に住んでるシロクマくんとは時どき喧嘩しちゃうけど(上)すぐに仲直りするよ(中)。目聡い人はもうお気づきかもしれないけれど、このカバ嬢の胴には右書きで「グリコ」の文字が掘られている。最初は体の皺かと思ったけど、違った(笑) そう、これはグリコのおまけの陶製人形なのだ。グリコのおまけの陶製人形は以前、「侍」人形を拾っている。おそらく同じ頃、戦前昭和初期のものと思われる。このカバ嬢の姉妹たちはヒッポ爺さんはもちろんお持ちだし、mimi_daikonさんも拾われている。一方のシロクマくん、元は色がついた普通のクマだったかもしれないけどね(笑) こちらはサイズも作りもカバ嬢にそっくりだけど、「グリコ」の文字はない。同時代の類似品だろうか。


    

カバ嬢やシロクマくんのやりとりを、我関せずと食事に励むのはリス太郎。でも、この子は底の部分が凸凹で自立できない。しかも型から外したときのバリが付いたまま(笑) 自立しないのにどうやって使ったのか…。これらの人形は中が空洞で下に穴が空いているので、そこに棒でも入れて何かに刺した? そもそも、こういう陶製人形の使い道はなんだったのだろう? ちなみにカバ嬢とシロクマくんは体長25ミリ、高さは17〜18ミリなのに、リス太郎は前後幅25ミリ、高さ23ミリと実は“巨大”なのだ(笑)


2009.11.01 Sunday

クマブラザーズ・フォ〜!


あなたは憶えていますか? クマの兄弟たちの、感動の再会物語を……。あれから2年近い歳月が流れた、あの海岸で…。(忘れちゃった人はカテゴリー【陶磁器・人形】を見てね)

       
エミリオ「もし!そこを行く若クマさん。ちょっとお話しを…」
若クマ「あぁ? んだよ! 誰だ、お前?」


    

エミリオ「私はエミリオと言うんだけど…。君は名前は何て言うんだい? 親兄弟は??」
若クマ「おいらはアントニオだよ。親も兄弟もいねぇ。天涯孤独の身よ」
エミリオ「おぉぉ…やはり、アントニオ! 我が弟よ!」
若クマ(アントニオ)「んなわけあるか! おいらは物心着いた時からずっと独りぼっちさ」
エミリオ「イヤ、憶えていないのも無理はない。別れた時はまだほんの幼子だったから…」
「でも、その揃いのデザインで色違いのマドラスシャツが、我ら兄弟の確かな証拠!」


  

エミリオ、マリア、ミゲル「「「ほらっ、このとお〜り!!!」」」
若クマ(アントニオ)「うぉっっ、マジか!?」
……
……
マジです…。
前回の記事を(つ、続くのか?)で締めくくった訳ですが、まさか本当に続きがあるなんて、思ってもいませんでしたよ。ところが、出ちゃったんです。先週、4匹目の陶製クマ人形が。訪れる人も少ない海岸ではあるけれど、自分の引きの強さには少々驚かされる。でも、宝くじとかは当たらないんだよね〜(爆)

  

クマ4兄弟「「「「というわけで。尚さん、よろしくお願いしま〜す!」」」」
「あ〜はいはい。もうこうなりゃヤケだ。勝手に住んでくれ!」
「でも、念のために聞いておくけど、これで最後なんだろうな?」
クマ4兄弟「「「「………」」」」
「お、お〜い!?」
2009.05.18 Monday

お伽話の主人公?

        

大きな陶製人形にはあまり縁がないけれど、小さいものならポツポツ拾っている。今年の春に拾ったのはこれ。パッと見た雰囲気で、これは桃太郎かな?と思った。はっきりそうだと言える証拠もないけれど、元服前の若武者の髪型に陣羽織は、挿し絵などに描かれる桃太郎像によく似ている。大きさは3センチ。…まてよ。3センチと言えば一寸。まさかそこまで狙って作られたとは思えないけど、一寸法師って線もあるかも?(笑) この小さな陶製人形で重要なのは、実は裏にある。背中の右上から左下に何か3文字あるように見えません? 最後は明らかに「コ」。3文字で最後が「コ」なら誰でも思い浮かべるのが「グリコ」。そう思って見ると、確かに最初の文字は「グ」か「ク」のように見えなくもない。グリコのおまけで陶製人形なんて、けっこう古いかも。さて真相はいかに…(笑)


        

【追記5/20】

mimi_daikonさんから貴重な情報をいただきました。mimiさんがたまたま『グリコのおまけ型録』と思われる本をコピーされていたのです。その画像をいただき確認したところ、1935年製の土(陶製)人形「侍」で間違いなさそうです。著作権に関わるとなんなので画像はお見せできませんが、実物は赤い鎧、陣羽織は白地で前は黒い縁取りがあり、部分的に黄色や赤色も使われています。なかなか可愛らしい人形ですよ。mimi_daikonさん、ありがとうございます☆


今まで拾った古い小さな陶製人形は、これ(スノボサンタと女の子)とかこれ(バンビ擬き)とかこれ(ヘンデルとグレーテル)なんかがあります。


磯遊びの季節!……海山日和
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