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びーちこブログ・海辺で出会った拾いもの、アレコレ。。。
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エイトゲ
        
        

梅雨の最中だけど晴れ間も多いし、海水浴シーズンも間近。ビーチコーマーでも、素足を水に浸しながら波打ち際を歩きたくなるもの。でも、そんな時に注意したいのが海の危険生物の1つ、アカエイだ。そのアカエイの武器となるのがこの刺。長さは10センチ強。平たくて先が尖り、両側に細かい後ろ向きの歯が並んでいる。この歯はとても鋭くて、この状態でも強く擦ったら指の皮膚を切り裂くだろうし、実際に尾の打ち付けの威力が加わったらウェットスーツやゴム長靴さえ貫通するほどだ。さらに通常ではこの刺を薄い皮膚が覆っていて、そこに毒腺がある。おそらく刺が相手に刺さったり、皮膚を切り裂くのと同時に、刺の皮膚も破れて毒が染み出すしくみなのだろう。もし刺されると患部は腫れ上がり激しい痛みに襲われる。重傷になると麻痺、痙攣、血圧低下、呼吸困難、嘔吐などを起こす。アレルギー体質の人は死亡する危険があるほどだ。今年の春先、鎌倉の材木座海岸で青磁探しをしていた時、波打ち際をじゃぶじゃぶ歩いていたら、ほんの目と鼻の先からアカエイが飛び出したこともあった。みなも十分に注意してほしい。


          

アカエイは浅場に棲んでいるので、よく刺し網漁の網にかかって海岸に捨てられている。それらの多くが写真のように尾を切り取られているのだけど、これも漁師さんが事故予防のために切り落としているのだ。僕が拾った今回のエイトゲも、こうした漁労屑由来のものだろう。トゲそのものは軽いので、貝殻や海藻などと一緒に打ち上がっているよ。



ちび雀
       

9月の台風20号の後くらいに拾った小さなウミスズメ。すっかり干涸らびて色味などはサッパリわからないけれど、背中にある棘の形からシマウミスズメの幼魚だろうと思う。全長は約2センチ。それでも拡大して見てみると、その造形はなかなかにおもしろい。編み目状あるいは石垣状に組み合わさった骨板と箱形の体、小さくても鋭い棘など、どれも感心してしまう。写真を黒バックで撮って、ややアンダー目にして合成してみたら、これってけっこう格好いい?


           

シマウミスズメは海が荒れた後など、よく打ち上げられていることがある。ハコフグのように漁労屑に混じることは少ないようだけれど、素早く力強く泳げるタイプの魚ではないし、激しい波やうねりには負けてしまうのだろう。まして小さな幼魚なら尚更だ。最後の写真は、ハコフグあるいはミナミハコフグの幼魚。残念ながら反対側がボロボロだったので拾わなかったのだけど、こちらも約2センチ。この大きさ、なんだかカプセルに入ったフィギアみたいだよね(笑)


           


貝殻ザクザク!……海山日和
健さんじゃないよ竜さんです
            

4月、満潮線あたりに打ち上がった海藻の中に紛れていたのがこれ。タツノオトシゴの仲間のタカクラタツだ。漢字で書くと高倉竜(高倉健さんじゃないよ 笑)。お仲間さんのブログなどを見ていると、おそらくビーチコーミングでは最も拾う機会の多いタツノオトシゴ類と思われる。それに「江ノ島のお土産」としてサクラガイとセットで売られているのは、ほとんどが本種(笑) その特徴は、近似種に比べて口吻が長めで、頭頂部はそれほど出っ張らず、顔の下に後ろ向きのトゲがあること。打ち上がって乾燥したものは大抵、焦げ茶色だけど、生時は環境に合わせて茶色や黄色、クリーム色などの個体が見られる。今回のものは一方が日焼けのせいかほとんど色が抜けて、体の左右で色が違うブラックジャック状態だった。大きさは正確には測れないけれど13〜14センチほどと思う。これでうちに来たタツノオトシゴの仲間(ヨウジウオ科タツノオトシゴ属)は左側のタツノオトシゴ、右側のハナタツに次いで3種類目になったよ。ちなみに、このタカクラタツなどタツノオトシゴの仲間の中には、ものに尾を巻き付けたまま漂流して、別の場所に流れ着くこともあるそうだ。


          



青い餃子は来たけれど……海山日和
棘楊枝
     

少し前に紹介した干物(打ち上げ)のお魚ツノダシ。それを拾ったのと同じ日、同じ場所、わずか数メートル離れただけのところで、もう1匹別の魚が打ち上がっていた。これは昨年末にzaimokuza77さんのブログにも出ていて、ちょっと羨ましく思ったトゲヨウジだ。この魚はトゲウオ目ヨウジウオ科の魚で、この子たちの親戚にあたる。南日本の沿岸の藻場などに生息するが、流れ藻などについて漂流もすることで知られる。おそらく相模湾あたりではツノダシと同じような死滅回遊魚的な存在だろう。僕は昔、ダイビングで訪れた東伊豆で生きたものを見たこともある。全長は約21〜22センチほどだ。尾ビレがなく、クルリと巻いた尾を海藻などに巻き付けることができる。


        

タツノオトシゴもたいがいな顔をしているけれど、このトゲヨウジはまた凄みがある。顔の下などに棘状の突起があるのが名前の由来だろうか。竜というか爬虫類的な雰囲気もある。体は硬い鱗に覆われていて、この腹部なんかを見るともうヘビそっくりだ。この個体がオスかメスかはよくわからない。タツノオトシゴやヨウジウオの一部の種類は、オスの腹部に卵を保護する育児嚢を持つのだけど、トゲヨウジはそれがほとんど発達しない。たぶん、オスとメスには微妙な形態差はあるとは思うけど…。体色は緑のものが多く、これにもうっすらと色味がまだ残っている。


        

口はタツノオトシゴと同じようなスポイト形。今は乾燥して固まっているけど、先端の横の部分は薄い膜のようになっているので、おそらく口を閉じることはできるはず。捕食方法は獲物の小動物やプランクトンが顔の前に近づいてきたら、一気に海水ごと吸い込んでしまうという方法。海水は鰓から排出して、獲物だけを飲み込む訳だ。こういうのって知識としては知っていても、実際に手に取ってしげしげと眺めることってできないから、ホント貴重な体験! カラカラに乾燥しているので臭くもないし、大助かり。あとはちゃんと保存するようにしなきゃ(笑)


        


こんな時期でもウミウシ!……海山日和
角出し
       

先週末の日曜日は日中に満潮で条件は最悪だったのだけど、買い出しに出たついでにちょっとだけ海岸に寄ってみた(笑) 案の定、海水が満ち満ちて磯にも出られず、大したこともできずに引き上げようかと思ったその時、少し前に海岸に打ち上がったらしい海藻の間でこれを見つけた。すっかり乾燥して干物状態になったこの魚、突き出た吻部、長く伸びた背ビレ、太い黒帯…この特徴に一致するのはツノダシだ。主に熱帯、亜熱帯海域に分布する南方系の魚で、1属1種でツノダシ科を構成する。図鑑などを見てもらうとわかるのだけど、白と黒の縞に黄色みが差していかにも“熱帯魚”風の姿をしている。とは言え、夏から秋のころは相模湾などにも現れ、僕も伊豆でのダイビングで見たこともある。全長は20センチほどになる魚だけれど、この個体は94ミリ。まだ幼魚といったところ。ツノダシなど南方系の魚の多くは関東南岸に流れて来ても、冬を越せずに死んでしまう。このような魚を「無効分散」する魚といい、俗に死滅回遊魚と呼ばれている。前記事のキイロダカラと似たような存在というわけだ。


          

ちなみにツノダシとは、成長すると額に1対の突起が発達することに由来しているよ。この子はまだ幼魚で、突起が出ていないから「ツノナシ」だけどね(笑)
ねこたま!
        

とある日、何かおもしろいモノは落ちてないかな…と海岸をウロウロしていて目についたのがコレ。長さは13センチほど。黒っぽくて皮のような、それでいてプラスチックのような質感のモノ。捻れているように見えるけれど、実際には殻だけが捻れながらくっついていて、卵そのものが捻れているわけではない。で、この正体は、ご存じの方もいるだろうけれどサメの卵。正確にはネコザメの卵殻なのだ。サメは一般に卵胎生や胎生のものが多いが、ネコザメやナヌカザメ、トラザメなど一部の種類では卵を産む。卵は海底の海藻などに産み付けられ、子供は卵の中である程度成長してから産まれてくる(半年〜1年後くらいでこんな感じ)。そして、海底に残された卵殻が波などに運ばれて、打ち上がったというわけ。うちにはネコザメの卵殻がすでに1個あるのだけど、それは訳あってzaimokuza77さんに拾っていただいたモノ。自分では初物! と言うかホントは1度拾っているのだけど、あまりにボロボロで捨ててしまったのだ。しかし、こうして見てみると、なんかわからないけどカッコイイよね?(笑)


  

トラザメやガンギエイの仲間の卵殻は、カテゴリーの【魚類】を見てね!
華竜
    

新しいお友達が仲間入り☆ ハナタツちゃんです。トゲウオ目ヨウジウオ科の中で育児嚢を発達させたこの仲間は、一般にはタツノオトシゴとして一括りにされるけれど、実際には数種類に分けられる。特に数年前、今まで種としてのタツノオトシゴとされていたものが、アマモ場などに生息するタツノオトシゴと、岩礁域に生息するハナタツに分けられた。これは、タツノオトシゴとして原記載されていたものはアマモ場にすむタイプだったのに、見かける機会の多い岩礁域にすむタイプと混同されていた…というのが真相だろう。種としてのタツノオトシゴは以前に拾っている。2つを比べてみれば、形態の違いは明らかだ(大きさは成長の度合いの差もあるはず)。ハナタツは“華”の字が当てられるように、赤や黄、白、茶など色彩が華やかなのが特徴で、これは環境に対する擬態効果があると考えられている。今回拾ったものも、写真を撮った時点では赤い色が残っていた(その後、赤色はすっかり消えました)。それにしても、僕はビーチコーミング友達の間でよく拾われているタカクラタツに、まだ出会ったことがない。次はぜひタカクラタツを拾って、3種類並べてここで紹介したいな(笑)


  
凶器!
  
今年の初拾い(先週末の連休初日)、唯一の成果がこれ。コンゴウフグのおちび。腐りやすいお魚は基本的に拾わないのだけど、この頭に突き出た角で、ズキュン!とハートを貫かれてしまいました(爆) ハートはともかく、この角、人の皮膚や肉など簡単に貫くほどの鋭さを持っている。ビニール袋へ入れたらすぐに突き破り、チクチク手に刺さる。まるで凶器そのものだ! とは言え、コンゴウフグなどハコフグの仲間は、他の魚に比べると、素速く泳ぐことができない。この角が、天敵から身を守るための、大切な抑止力なのだろう。今回のものは体が6センチほどと小さかったし、軽く漂白しただけで、臭さは大丈夫だった。でも、乾燥させたら体が内側に潰れてしまったので、それがちょっと残念…。
それにしても、いくら用事のついでの初拾いとは言え、雨交じりの強くて冷たい北風の中を歩いて、これだけってあり?? こんな未知との遭遇まで起きちゃったし…、幸先よくないかも。

【追記】お魚繋がりで…HPを少しだけ更新しました。漂着お魚のページを1ページだけ追加(笑)
龍の子after


龍の落とし子…海馬(うみうま)とも呼ばれる異形の魚。英語でもSea-horse(海の馬)だ。どちらも、その姿や顔つきから名づけられたのだろう。この魚は、メスが卵をオスのお腹にある育児嚢に産み付け、オスがその卵を孵化するまでお腹の中で守り、孵化した子供を出産するという、不思議な生態を持っている。この習性は昔から知られていたようで、乾燥させたこの魚を安産のお守りにする地方もある。
…安産のお守り。いや必要ないけどね(笑) この魚、お友達のむれ子さんちほさんエマさんYUKIさんなどが拾っていて、ずっと拾いたいと思っていたもの。ちなみに、みなさんが拾っているのは、浅い岩礁域に生息するタカクラタツ。僕が拾ったのは正真正銘、種としてのタツノオトシゴで、頭の上の大きな突起が特徴。生息場所は浅い砂地の藻場だ。以前はハナタツという種類と一緒にタツノオトシゴとされていたけれど、数年前に分けられた。ダイビングで見かけるのは主にハナタツで、生息場所は岩礁域。尾を海藻などに巻き付けて、ユラリユラ〜リ…している姿は可愛らしいよ☆

見つけたときの状態『龍の子before』をブログ「海山日和」にて公開中です。併せてご覧ください。


サメたま
     
先月、エイの卵殻をご紹介したけれど、今度はサメ。サメも胎生と卵生の種類がいて、卵生のサメではネコザメやナヌカザメが有名。春から初夏にはダイビングで出会うことがあり、運が良ければ産み付けられた卵も見ることができる。写真のものは、ナヌカザメに近縁のトラザメの卵殻だと思う。トラザメは全長40センチほどの小型のサメで、写真の卵殻は大きさ約4センチ。クルクルと伸びた糸のような部分で、海藻やソフトコーラルに絡みつく。ネコザメやナヌカザメは全長1メートル以上。卵殻も十数センチはあり、特にナヌカザメの卵は昔から「人魚の財布」と呼ばれている。僕は神奈川県内では、一度だけネコザメの卵殻を鎌倉で拾ったことがあるだけ。写真のトラザメの卵殻も茨城県と千葉の九十九里浜のもの。

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