2019.04.11 Thursday
ヒスイ海岸に行ってきた
つい最近、所用で富山に行く機会があり、最終日に1日オフ日があったので、こんな場所へ行ったきた。富山市内からは少し距離があるし、すごく興味があった訳ではないんだけど、ビーチコーマーとしてはやっぱり避けては通れないでしょ(笑) この場所は富山県朝日町の宮崎海岸。ここから同じ朝日町の境海岸まで続く一帯は、親不知子不知を越した先、新潟県糸魚川市の海岸と並ぶ、ヒスイが拾えることで有名な海岸なのだ。
海岸は、あいの風とやま鉄道の「越中宮崎」駅のすぐ近くで、周辺はのどかな田舎の集落。でも、平日の昼間でも大型観光バスで観光客がぞろぞろとやってくる。観光客はみんな、とりあえずは海岸に降りてきて、石を拾い上げたりしていた。
海岸には、観光交流拠点施設ヒスイテラスなるものがある。グーグルマップにもまだ反映されていない、できたてホヤホヤのようだけど、施設スタッフのおじいちゃん曰く、「ここは海を眺めるための施設」ということで、トイレとレンタサイクル以外は何もない。ただし、ヒスイの展示はあるので、参考にはなるよ。ここにカフェでも作ったらいい感じになりそうだけど、それをしない潔さは好感が持てるかも。まあ人件費その他を賄えるほど、人が来ないのだろうけどね。さて、ここまで来たなら、やっぱり拾いますよ。その結果は…。
これがまあけっこう難しい。1〜2枚目の写真を見るとわかる通り、海岸には細かい砂利が敷き詰められていて、そこに含まれる岩石、鉱物も多種多様だ。色も黒や灰色だけでなく、白、ベージュ、赤、オレンジ、ピンク、紫、緑、それにごま塩、まだら、縞々と色も模様もいろいろある。ヒスイを拾えるチャンスは冬場の海が荒れた後が良いと言うし、海岸にはいかにもベテラン風(長靴に石を搔きわける棒を持った)おばさんも歩いている。ヒスイと言ってもさまざまなタイプがあるようだし、知識も経験もないので如何ともしがたい。まあ、期待薄だとは思っていたけれど、それでもなんとかそれっぽいものを拾うことができた。
大きさはほんの豆粒大程度(笑)でも、上の3つのうち、特にこの2つは間違いないんじゃないかな。まあ、現地の砂と一緒に小瓶に入れて飾るには、ちょうど良い大きさだ。
ヒスイの他にも、瑪瑙を含んだ玉髄なんかもけっこう落ちている。写真のものは玉髄でも、碧玉と言えるものなんじゃないかな? ツルッツルで模様もあって、これだって十分に勾玉が作れる美しさだ。もちろん希少度という点ではヒスイに劣るのかもしれないけどね。しかし、この海岸を歩けば、岩石・鉱物標本セットが簡単に作れそうだと思った。こっち系が好きなビーチコーマーには堪らない場所かもしれないね。
2017.09.29 Friday
三度目の正直 ≒ 二度あることは三度ある
せっかく出かけたのに予定が急になくなり、ポッカリ時間が空いてしまったので、とある海岸へ。潮位を調べていないし、月齢から考えれば満ち満ちのはず。でも、とりあえず行ってみた。確かに潮は全然引いていなかったけど、結果はこの通り。
さて、これはやっと拾えたカニ化石…だよね? 潮位が高くてほとんど何も拾えそうもなかったので、過去2回では歩いていない場所へ行ってみたら、あった。上の写真は、カニの体半分かな。はっきり見えている歩脚は、中身が抜けた“溝”状態。体の方は摩耗してよくわからないけど、何となくイメージはできる。下の写真(最初の写真の左、細長い石のアップ)は歩脚かハサミ脚か…。いや〜過去2回来て、まったく見つからなかったカニ化石だけど、三度目の正直でやっと拾うことができたよ。でも、ちょっとショボイし、2つだけというのはやっぱり寂しいなぁ。
と言う訳で、また海岸をしつこくウロウロ。そうしたら波打ち際の漣の中に円いものが…。波が引いた一瞬、手を伸ばして確保! やったね、期待していたものが当たった。この海岸に3回来て、5個目のウニ化石だ。びーちこ友達に、ウニ化石なんて滅多に出ないよと言われていたけど、また拾っちゃった。二度あることは三度あるだね! 最近は海にもなかなか行けないし、拾いもの運もイマイチな感じだったけど、これで少し上向いてくれないかな〜、ウニ限定でも良いので(笑) それにしても、「三度目の正直」と「二度あることは三度ある」のことわざは、ほとんど反対の意味に思えるけど、それが同時に起きちゃうと、この2つはもうニアリーイコールだね!
2017.08.05 Saturday
葉山の貝
と言っても貝化石。神奈川の海岸で化石が拾えるのは、ここくらいかな。揚がる数はかなり少なめで、ほとんどが貝類。でも、過去にクジラの骨やカシパン類を拾ったこともあり、メガロドンの歯やカニ化石を拾った人もいるようだ。時代的には新生代の新第三紀から第四紀にかけてのものが混じっているのかな。このあたりの地質をしっかり調べたことがないので、よくはわからないけれど。写真の化石を拾ったのは6月の終わり。この日は小さいけれど、合弁で形の残ったものが4つも拾えて嬉しかった。貝の種類は2〜3種類あるみたい。ちゃんと調べればわかるんだろうけど、何となくそのまま机の上に転がしてある(だから、いつも机の上が片付かない 笑)
2017.04.28 Friday
カニ化石はいずこ?
海山日和で公開している通り、少し前に沖縄に行って来た。でも、その拾いものをアップする準備ができていないので、とりあえず繋ぎで別ネタを(苦笑) 先月末、2月にウニ化石を拾った海岸を再訪した。その海岸はカニ化石が出ることが有名な場所で、カニよりウニが好きなのだけど、やはり名物は拾っておきたいと思ったわけだ。ところが…
見つかったのは、またもウニ化石(笑) カニ化石なんてどこにもない。う〜ん、やっぱり探している場所が微妙に違うのかな。カニ化石のイメージは、しっかり頭に入れてきたつもりだったんだけど…。というわけで、ウニ化石。今回も正形ウニで、1つは完全体、もう1つは破損個体だ。種類的には、前回拾ったもののうちの、ホンウニっぽい方に似ている。大きさはずっと小さくて、前回のが直径35ミリに対して、今回の完品は24ミリ。表面も摩耗が進んでいて、裸殻の模様が消えている部分もある。それでも、やっぱり嬉しいね。
さあ、次こそはカニ化石! でも、ブンブクとかカシパンの化石でもいいな〜(笑)
2017.03.07 Tuesday
富士山に似た壺
2つ前の記事で紹介したウニ化石と、同じ日に拾った化石を今回、紹介しておこう。その場所は、カニ化石が拾える場所として知られていたのだけど、ウニ化石の記事でも書いた通り、マジでカニ化石は1個も拾えなかった。その代わりと言うほどでもないが、ウニ化石以外で「おっ、これは…」と思ったのが、フジツボの化石だ。けっこう、しっかりと形が残っていて、迷うことなく「フジツボだ」と判断できた。直径、高さともに3センチを超えるので、フジツボとしては大きな方かな。形状としてはフジツボ科のものに似ていて、もしかしたら現生に近い種類がいるのかもしれないね。
二枚貝の化石は、けっこういろいろな種類が落ちていた。と言っても二枚貝の種類、よくわからないんだけどね(笑) あの定番、ハイガイ化石も落ちていて、かなり立派なサイズもあった。そんな中で持ち帰ったのは、化石としては半分になってしまったものだけど、その内部が方解石(カルサイト)で充填されたもの。乾いてしまうと灰色や茶色っぽく見えて地味〜な感じ。ところが、これが濡れた状態で太陽などの光に当たると、黄色やオレンジ色ぽく見えるのだ。同じようなものは葉山でも1個拾っているけれど、この場所はけっこうたくさん落ちている。こういうのも、ちょっとお得感があっていいよね。
2017.02.19 Sunday
念願のウニ化石
あった〜〜〜! 狭いエリアを、それこそ舐めつくすように探しながらも成果が出ず、少し諦め気分になったころ、海神が微笑んだ。念願のウニ化石完品。ウニ好きとしては、どうしても拾いたいものの1つであったウニ化石。でも、化石はまだ本格的には探していなかったし、今までに拾うことができたのは、地元で見つけたこれだけ。この日も、何となくふと思い立って千葉県の某所まで出かけてみたところ、思わぬ(いや少しは期待してたけど)結果を得たのだ。
しかも、1個目を見つけた場所から数メートル歩いた先で、もう1個! これはもう奇跡だ。と言うか、これらの場所はすでにゆっくりと1往復はしてたんだけどな。ホントわずかな視線の位置の違いで、ものが見つけられないんだよね。しかし、この場所はカニ化石がよく出る場所と聞いていたんだけど、そのカニ化石は1個も見つけることができなかった…。まあでも、カニより何よりウニが好きなので、十分過ぎる、おつりが来るくらいの成果なんだけどね(笑)
今回拾ったウニは、外見上からすると2種類。左側のは明らかにサンショウウニ科の仲間だ。右側の少し小さいのは、ホンウニ科だろうか。この場所の化石はかなり新しい時代のものらしいので、現生種とほぼ同じ種類の可能性もあるだろう。左のサンショウウニ類の内部は粒が明らかな砂岩質で充填されていて、一方の右のホンウニ類の内部は砂粒が見えない泥岩質で充填されている。なので、2つのウニ化石が形成された時期はおそらく少し違うのだろう。何にしても、やっと拾うことができたウニ化石完品。最高の宝物になることは間違いない。今回は正形ウニだったので、次はカシパン、ブンブク類のもっとちゃんとした化石を、ぜひとも自分の手で拾ってみたいな〜☆
こちらもよろしく……海山日和
2016.07.07 Thursday
化石パン
僕はウニが好きだ。食べるのはもちろんだし、このブログの読者はご存知の通り、いろいろな種類の裸殻も集めている。そしてそれが化石になっても、やっぱりウニが好きなのだ。とは言え、基本的に発掘をする訳ではなく“ビーチコーミングで拾う”という手段でウニ化石を得るのは、なかなかに至難の業だ。何しろ地元で化石が拾える海岸はわずか。しかも拾えるのはほとんどが貝ばかり。そんな中で唯一、奇跡的に拾えたのが今回ご紹介するものだ。拾ったのは昨年。パッと見、周囲の石とは違う感じがしたので手に取っただけ。でも、手に取ってよく見てみると…。
この石の両側にある、やや細長い穴の列…これってカシパンやタコノマクラの花紋じゃないか! 確かに石の両側の穴列の角度を見ると、放射状になっているように見える。さらに、石の断面を見ると、石の表面と内側とでは明らかに質が違っている。これは“内側に空間のある構造物”に土砂が入り込んで、一緒に固まったと考えられる。これはもう間違いない、ごく一部分ではあるけれどカシパン類の化石だね。初のウニ化石を地元でゲットできたのは嬉しいこと。次はぜひ完品ないし、もう少し形の残ったものを拾いたいな。たとえばarisuabuさんが拾われたこんなのとかね!
2016.05.06 Friday
西表島の拾いもの・野辺の石
西表島の中で僕が好きな場所の1つに南風見田の浜がある。島の南東側にあり、県道の終点の集落からも3キロ離れた場所で、西表島では随一の白砂ビーチだ。でも僕が気に入っている理由は白砂ビーチよりも、その浜の外れにある岩場。そこで見られる岩は、風化によってさまざまな形や模様を見せてくれて、それが何ともおもしろい。
今回紹介するのは、そんな南風見田の浜(左)と、取材観察のために歩いた干潟で拾った石。色味はかなり違っているけれど、どちらも似たような砂岩質。長石か石英かなにかの細かい粒が含まれているため、光りが当たると少しキラキラする。南風見田の浜で拾ったものは、その場所の岩で見られるような堆積による筋模様があり、干潟で拾ったものは風化によって独特の表情になっている。別に珍しくもない石なんだけど、妙に気に入っているんだ。
2015.12.26 Saturday
灰になり石になり
三浦半島の海岸を歩いていると時々拾える貝。パッと見、サルボウガイなどに似ているので、少し前までほとんど無関心でいたのだけれど、実はこの貝、ハイガイは化石だった。ハイガイは漢字で書くと「灰貝」。昔はこの貝殻を焼いてできた灰を顔料にしたことが名前の由来だそうだ。暖かい海域の、内湾にある泥質干潟に生息していて、韓国や中国、東南アジアでは食用にされ、大量に漁獲されている。日本では西日本以西に分布しているとされるが、伊勢湾、三河湾、瀬戸内海、児島湾、浦戸湾では昭和初期に姿を消し、現在、確実な生息が認められているのは有明海だけらしい。
では分布していない貝殻がなぜ三浦半島で拾えるのだろうか。実はこの貝、大昔…それも縄文時代のころは三浦半島にも生息していたのだ。その時代は今よりも海面が高く、また海水温も高かったため、亜熱帯性の貝類が東北地方南部沿岸くらいにまで進出していたことが遺跡や化石の研究からわかっている。三浦半島では、ハイガイは9500年前くらいから現れ始め、縄文海進の最盛期6500〜5500年前に最も栄えた後に減少。1500年前ごろには姿を消してしまったようだ。
8000年間もの生息期間があったから、拾えるハイガイ化石の状態もさまざま。まるでつい最近まで生きていたように見えるものから、岩石がこびり付き岩と一体になったようなものまで見られる。そんな中で今のところの一番のお気に入りが最後の写真のもの。殻幅25ミリほどの小さなものだけど、自然状態で見事なまでに研磨されてツルッツル。貝殻の放射肋や成長線がきれいな模様になって、まるでお店で売っている加工品のようだ。ここまで磨かれるのにも、かなりの歳月が必要じゃないだろうか。海岸を歩いて、普通の貝と化石の海が一緒に拾えるって、ちょっとワクワクするね!
少し早いですが、この記事が2015年の最後の更新となります。今年もたくさんのアクセス、コメントをありがとうございました。尚、年末年始はネット環境にいないため、コメントレスができないことをご了承ください。新年は5〜6日ごろの更新を目指します(笑) 皆さま、よいお年をお迎えください。 尚 nao.
2015.10.09 Friday
これは骨化石?それとも…
先だってご協力いただいたクジラの耳石に続いて、この石なあに?の第2弾です。今回は葉山の海岸で拾ったもの。葉山は地元では珍しい、化石の拾える海岸だ。一番古い地層(葉山層群)で1650万〜1200万年前。過去には大きなメガロドンの歯の化石を拾った人もいる。とは言え、そんなものは超稀なことで、普通はちょっとした、多分もっと新しい時代の貝化石が拾えるくらいのものだ。さて今回の石、周りに落ちている石とは明らかに異質だったので拾ってみたもので、見ての通り多孔質構造っぽい見た目をしている。硬い多孔質のものと言えばスコリアとか骨を思い出すが、そのどちらにも似ていない。多孔質構造の部分は焦げ茶色で飴色光沢があり、孔の中は灰色。重さや硬さは石そのものだ。とにかく化石とか岩石鉱物とかには詳しくないので、また皆さんの忌憚なきご意見をお待ちしてます(笑)
続々更新中!旬は短いのでお見逃しなく……海山日和
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