2019.01.23 Wednesday

星になった姫の星

 
 

昨年の12月23日、世間様の多くがクリスマス連休に浮かれている頃、自分はひとり、三浦半島の夜の磯にいた。毎年恒例の冬の夜磯観察だ。秋から冬にかけて水温がかなり高かったせいか、今季はちょっと変わったものが観察できている。その前の大潮では、なんと相模湾での生体初報告かもしれないベニヤカタガイを見つけていたので、この大潮でもかなり期待していたのだ。全般に生きものが少ない中、出てきてくれたのがヒメホシダカラだ。三浦半島ではかなりのレアもの。もちろん初めて見たものだけど、三浦半島でも見られることを知ってから、いつかは見たい(拾いたい)と思っていたタカラガイなのだ。見つけた個体は、貝殻にまだ縞模様が残る亜成貝。南方系だけに、まだ生きてはいたものの、外套膜を展開する力はないようだった。でも、岩の天井にくっつき、引き潮に取り残されそうになっていたのを水中に戻してやると、ライトの光を避けるように岩陰に移動して行った。


 

年が明けて、大潮だった先週末、またまた夜磯に行き、ヒメホシダカラのいたタイドプールをチェックしてみた。最初に見つけた岩陰を探すが見当たらない。どこかに移動してしまったのかな…と思って、そのすぐ近く、昨年末にもいたガンガゼに注目したところ、なんとその手前の水底に、ヒメホシダカラの貝殻が…。前に確認した時から約1ヶ月が過ぎて、水温も下がってきていたので、きっと耐えきれなかったのだろう。ヒメホシダカラは星になってしまった。とは言え、地元初のヒメホシダカラ。しっかり貝殻は回収してきましたよ。フレッシュデッドなので、状態も最高。この時期はこうしたFDのタカラガイを拾うのも楽しみのひとつなのだけど、海から良いお年玉をもらったよ!



1月も半ばを過ぎて月末に近づいてしまいましたが、本年最初の更新です。拾うものに恵まれない限り、なかなか更新がはかどりませんが、今年もよろしくお願いいたします!


2018.12.27 Thursday

定番神薬

         

先月の南房遠征、最後のピースはこちら! もう、硝子壜が出るなんてことはまったく期待していなかったので、これを見つけた時もカメラを車の中に置きっ放し。で、現場写真がなかったの上に、物撮りするまで時間がかかり、やっと今頃アップ。たったこれだけのことなのに?と言わないで(苦笑)


        

まあ、さすがにけっこう擦れがあって、状態はほどほど。エンボスは一面に「神薬」とある以外は、メーカー名などもなし。ガラスには少し気泡が入っている。このタイプは戦前も戦後も作られているようなので、時代的なことは不明。これが出た海岸も、落ちているのはほとんど戦後のものだから、昭和20〜30年代の可能性もあるかも? でも、嬉しいね。神薬といえば、この形のビンが定番といえば定番なんだけど、そもそも自分は神薬に縁が薄い上に、これまで拾っている2本は細長タイプ。ここに辿り着くまでにずいぶんかかったな。でも、そういうものってけっこう多いんですよね。時間がかかっても、憧れのものをひとつひとつ拾っていきたいな。来年も…。



hiroimonoは、これが今年最後の更新になります。今年は仕事の忙しさにかまけて更新が滞り、大変失礼しました。そんな時にもアクセス数はそれなりにあったので、ホント感謝しています。来年も「海山日和」共々、よろしくお願いいたします。
2018.12.09 Sunday

かわらけ

        

千葉遠征の続きがあるのだけど、現場写真がない上に、物撮りをしていないので後回し。ひと頃の忙しさを脱したものの、相変わらず地元の海岸はご無沙汰状態だったので、今週、久しぶりに鎌倉を歩いてみた。いつもは材木座海岸だけなのだけど、今回は由比ヶ浜も含めて往復。とは言え、この時期はそれほど何か出る時期でもなし。前の日に少し風が強かった…というのに、わずかな期待を込めてというところだ。しかし、由比ヶ浜の方でほんのわずか微小貝があったくらいで特に拾うものもなく、材木座に戻ってきて青磁片1個。何にもないけど、天気が良くて気持ちいいからいいか〜とくらいのもの。と、思ったらこんなものが落ちていた。




これは、かわらけだ。かわらけとは「土器」と書き、中世の頃によく使われた、使い捨ての素焼きの器のことだ。鎌倉の海岸では、欠片は無数に落ちている。かわらけの欠片の特徴は、レンガや植木鉢のような赤茶色をしていて、ザラザラとした質感。あまり高温で焼かれていないので、断面を見ると赤茶色なのは表面だけで中が黒くなっている。欠片は無数に落ちているとは言え、土に埋もれた遺跡でもなく元が使い捨てだけに、このように全体の形が残っているのは極稀なこと。いつかは拾いたいと思っていたけれど、10年以上鎌倉の海岸を歩いて初めてだ。そういう意味では、中国青磁片よりも貴重かも。口径は6センチ。大きさからすると酒器、盃のようなものだろう。これを使って鎌倉武士が一杯やっていたかもと思うと、なかなか感慨深いね!
2018.11.28 Wednesday

落ち穂拾いの続き


南房遠征に行くときは、いつも始発の東京湾フェリーに乗って出かける。金谷港着が午前7時、南房到着がだいたい午前8時だ。それからあちこち彷徨い、なんとかタコブネと青い貝を拾った。種子は諦めていたんだけど、夕日に照らされた最後の浜辺で見つけたのがこれ。




って、これなんだ? 爆発してる?? 最初は本当に何だかわからなかった。手に取ってみる。




裏側も変になっていたけど、これアツミモダマだった! 浜辺の少し奥の漂着ラインにあったので、おそらく随分前に打ち上がったものだろう。雨に晒されて、種皮が破れたんだな、きっと。もしかしたら先月初めの台風25号の時に打ち上がったものかもしれない。これはこれで、おもしろいので、もちろん確保。


       

すると、そのすぐ近くでまた発見。斜光線に照らされてやけに茶色っぽく写っているけれど、実際は黒に近い焦げ茶色。中央部が厚く、縁辺部にかけて薄くなるこの形は、ヒメモダマだ。かなり小さいけど、この大きさは今から20年近く前に初めて地元・神奈川で拾ったヒメモダマに似ている。まさか、モダマを2つもゲット。それならもう少し出ないかな〜なんて期待を抱いたけれど、現実はそう甘くはなかった。




ほかに見つかった種子は、このオニグルミっぽくないクルミ。マンシュウグルミとも違うようだし、外国産?あるいはオニグルミでも別のクルミの遺伝子が混じったようなやつだ。クルミはいろいろなタイプを集めたいけど、漂着数が多いから、いちいち全部チェックしてられないんだよね。結局、今回拾った種子はこの3つのみ。今回の遠征では、南方系はほかにココヤシ、ゴバンノアシ、モモタマナ、テリハボク。近場産かどうかはわからないけれど、ムクロジの漂着も多かった。種子はもう少し何か拾いたいな。年内にもう一度、千葉方面に遠征したいけど、そんな時間取れるかな?


2018.11.21 Wednesday

落ち穂拾い



先週末の千葉・内房はタコブネフィーバーだったんだとか。そんな情報を知った時点で、時すでに遅し。というか、前々から大潮になる今週の平日に、久しぶりに南房へ行こうと考えていたのに、いきなり出鼻を挫かれた感じ…。行くの止めようかとも思ったんだけど、とりあえず落ち穂拾いに出向いてみた。そして、見事に成功!(笑) まあ、さすがに複数個とはいかなかったけれど、拾えただけ幸運としておこう。なにしろ館山周辺ときたら、平日の午前中早い時間ですでに海岸には足跡がつくような場所。でも、この子は小さい上に、打ち上がった海藻にうまい感じに紛れていた。期待はしていた。でも内心、拾えるとは思っていなかったので、カメラを車に置きっぱなしにしていたため現場写真はなし…(泣)



       

青い貝もこの通り。切り干し大根(ギンカクラゲの残骸)があったので、注意していたらこちらも拾えた。いくつかの海岸でちょっとずつ拾って、大きめのルリガイが4個、小さいのが2個、ヒメルリガイ1個、小さいアサガオガイが2個。一番大きいルリガイは見事に500円玉サイズだった。ルリガイも、やはり大きいのが拾えると嬉しいね。さて、落ち穂拾いは貝だけにとどまらなかったよ。 続く


2018.09.25 Tuesday

今年最後は嫌〜!

        
 

結局、すっかり放置中のこのブログ、なんとか更新しておこう。今月始めの青物漂着の時に拾ったワニグチモダマ。見えていた面が褐色で、この手の豆っぽくなかったので、最初は何かのキャップかと思った。念のため、立ち止まり確認して良かった。これは日焼けかなにかなのかな。反対面は通常っぽい薄茶色だったよ。小さなカルエボシが3つ付着。コケムシの付着痕もあるので、案外長く漂流していたのかも。それにしても、今年は5月始めにいきなり海豆を拾って幸先が良いかと思ったら、その後は海に行くのもままならない生活。晩秋くらいに千葉、できれば銚子方面へ遠征したいところだけど、どうなるやら。まさか、このワニグチモダマが今年最後の海豆とか、勘弁してほしい!




2018.09.07 Friday

幸運の瑠璃

        

まるまる2ヶ月更新せずに過ぎてしまった…。その間、ほとんど海にも行けず、ほぼ何も拾っていないのでネタ不足は相変わらずなのだけど、ぼちぼち再開していきたいと思う。今週の初め、近畿地方に大被害をもたらした台風21号の余波で、こちらでもかなり強い風が吹いた。そこで5日に少し時間を作って海岸へと出かけてみた。そしたら、来てましたよ、青物! 場所的には、材木座海岸の豆腐川から東側だけだったけどね。


 
 

来ていたのはルリガイが中心で、殻高2センチ前後のものが7個、1.5センチほどが2個、あとはみな1センチ以下だった。ルリガイ以外はヒメルリガイが数個、アサガオガイが2個(どちらも小さめ)。大量という訳ではないけど、これくらい拾えるとけっこう楽しい。ただ豆腐川の東側はウィンドサーファーが多いので、踏み潰されたのが2個あったのが残念だった。それにしても、今年は初夏のころからずっと忙しく、海成分欠乏症状態だったから、この青物到来はかなりの充電になったよ。


 

こちらもよろしく。


2018.06.27 Wednesday

いまさら鎌倉青磁(18/6月)

 

危ない危ない…一度も更新せずに6月が終わってしまうところだった。忙しい上に梅雨時ということもあって、海岸にはほとんど行っておらず、ほとんど何も拾っていない。ストックネタも尽きかけている現状で、かなりヤバい…。どこかでドカンと一山当てたいな…(発想まで危なくなってきた 苦笑)。と言う訳で、6月に拾ったのはこれだけ。相変わらず鎌倉青磁は好調で、この日は小さいながらも形の残った高台部分が拾えた。断面の印象や、わずかに残った高台周辺部に蓮弁模様の名残があるので間違いないだろう。写真の中では左端の、青白磁っぽい欠片がちょっと自信なし。そこそこ古いものだとは思うのだけど、断面の印象や表面の青磁釉むらが典型的なものとは違う。中国青磁と同時代のものかもしれないけれど、あるいは江戸ものという可能性もある。まあ、あくまで当て推量でしかないけどね。もう海岸は海の家が建ち並んできたし、駐車場料金も上がる。ますます足が向かなくなりそうだけど、青いものの到来は期待できる。今のこの状態も、頑張って乗り切らなくちゃ!



2018.05.27 Sunday

いまさら鎌倉青磁18’

           

忙しさにかまけて更新していなかったけれど、今期もちまちまと青磁片は拾っていた。というか、家から近く、短時間で済ませられる鎌倉の海くらいしか行く余裕がなかった…というのが現実だったのだけどね。しかし、今期は質的に、これまでよりも良好な結果が得られたように思う。いつものような物撮りをしている余裕がないので、基本、現場写真(拾った全てではなく、一部のみ)でお送りするが、まず最初の写真は2月のもの。今期、出だしはあまり良くなかった。写真のものも、文様も見られない、長辺2センチほどの小さなものだ。


     
     

3月も青磁が拾えたのは1度だけ。上の写真は椀か皿の底の部分で、高台の一部も残っていた。これも小さなものだけど、しっかりとした文様がある。下の写真のものはなかなか興味深い。文様から南宋系の青磁片と思われるが、青磁釉は完全に剥がれ落ちている。鎌倉の青磁片の特徴として、非常に状態が良いものが多いことが挙げられるけれど、その中でこれは異常なレベル。しかも断面が一般的な灰色系の色ではなく、黄土色なのだ。陶土が違うということは一般的な龍泉窯や同安窯とは産地が違うという可能性があるし、陶片の状態からは時代が古い可能性も考えられる。


           
 

ここから4月。この日、良かったのは写真の3点。一言に青磁と言っても、青緑色のものとは限らない。鎌倉で拾える青磁片のうち4分の1から3分の1は、写真のようなオリーブ色系のものになる。上の写真のものは、写真ではよく見えないけれど、蓮弁の一部がはっきりと見える。


     
 

こちらも4月。この日は夕方前、しかも雨が今にも降り出すような天気。でも、これまでで一番の大当たりの日だった。拾った青磁片は大小合わせて17個!(もっとも6個は本当に小さい屑片だけどね) しかも写真上のはかなり上質のもので、鎌倉で拾える中では最大クラス。波打ち際でこれを見つけた時には、ゾクゾクっと少し震えた(笑) それ以外にも下の写真のように蓮弁がわかる、大きさもほどほどの青磁片が2個も拾えて、かなり充実した時間が過ごせた。


     
 

ここからは5月。相変わらず行ける海岸は鎌倉のみの状況。でも、青磁が拾えれば嬉しいから良いのだ(5月初めには青いのも来たしね)。写真は上下、そして次の1点もそれぞれ別の日のもの。4月に引き続き、蓮弁や篦筋文様がわかるものが拾えた。サイズ的にも鎌倉でこの大きさが出れば御の字。もっと小さい屑片も多いからね。そうした屑片は、文様があるとか、よほどの特徴がない限り拾わなくなった。それらは、きっとさらに波に揉まれ、細かく砕かれ、化学変化を起こしてセラドニウムという鉱物に変化し、鎌倉の砂の一部になっていくはずだ(なんてね!)。


           





2018.05.17 Thursday

早くも2回目

         

午前中、hiyocoさんから青物到来のお知らせ。それは今朝の情報なので、もらった時点で既に出遅れているし、生憎、すぐに動ける状況ではない。でも、なんとか仕事を片付けて、お決まりの日没前出動。15日が新月だから、満ち潮になる夕方はタイミング的には良いはず。う〜ん、確かに来ているけど、hiyocoさんのホームビーチに比べるとパッとしない感じか。カツオノエボシとカツオノカンムリが少しずつ。エボシもんは少ないし、見かけるのは1日前くらいの感じか。それでも朝の満潮線あたりを丁寧に見ていくと、アサガオガイが2個。この前が出来過ぎで、これが通常運転と言えるけれど、今期は既に2回目。この調子が続いてくれると嬉しいけど、どうなるかな?



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