2020.01.15 Wednesday

遅いご挨拶

       


年が明けて1月半ばにやっと更新。正月明けから仕事で1週間、出かけるなどしていたので、すっかり遅くなりました。しかも、拾いものは昨年末に飛ばしすぎたので、今回の記事は内容もなし(苦笑) 写真は、破格の大漁を得られた時に、網元が漁師たちに配った祝い着の「万祝」。江戸時代の房総半島が発祥と言われ、太平洋側を中心に各地に広まったと言われている。南房総市白浜、野島崎灯台のすぐそばにある白浜海洋美術館は、この万祝の膨大なコレクションを所蔵している。古い漁具など貴重な展示もあり、一見の価値ありだ。ちなみに3月までは特別展示の「クジラはアートだ!」を開催していて、万祝コレクションは一部しか見られないので念のため。では、本年もよろしくお願いします。



2019.12.27 Friday

出張ナイトコーミング

 

先週に引き続き、今週も仕事で千葉へ。早朝までに現地到着する必要があり、睡眠時間を確保するために前日の夕方から移動を開始。でもまあ、現地に向かう前にちょっと寄り道して館山へ。館山に着いたら、いきなり激しい雨で出鼻をくじかれるものの、じきに雨も上がり雲の切れ間から眩いばかりの星空が(写真は目的に着いてから撮ったものだけどね)。時間に余裕がないので、歩く場所は絞っていざ出撃。


 
 

当然、期待を抱いて歩いてはいるものの、それほど自分の運を信じていないので、最初の浜ではカメラを持たずに歩いてしまった。するとライトが照らす光の中にタコブネが! 真っ暗な夜の浜辺で一人興奮。しかも、気を取り直して歩き出したら、そのすぐ海側にもう1個!! 長らくタコブネ運のなかった自分にとって、1度に2個はまさに奇跡。昼間に出会っても当然嬉しいのだけど、夜の出会いはまたとても印象的だったよ。これで満足して終わりにしようとも考えたけど、やっぱりもう1カ所。そしたら、今度はそこでちびアオイガイが! 2019年も最後に来てこの大盤振る舞い。ちょっと怖いくらいだ(笑) クリスマスイブの前日、少し早いプレゼントを海の神さからもらったよ。


 

まあ、これで運を使い果たしたのか、仕事の方は今回も思い通りにいかず、来年に繰り越し…。それでも、何もなしに終わるよりは良かったと信じよう。今回のタコブネは、黒っぽくて大きい方が長径約55ミリ、白っぽくて小さい方が約50ミリ。ちびアオイガイは37ミリ。タコブネはこれでやっと通算5個目。アオイガイは、先週の割れたのを含めて10個目。なぜか、こちらではより珍しいはずのアオイガイの方が数を拾っている。日本海側のような大量漂着にも憧れるけど、稀少性が維持された、これくらいの拾いものペースの方がいいかもね(笑)



こちらも見てね、拾わなかった漂着物もたくさんあります。海山日和!
2019.12.22 Sunday

南がダメなら北がある

 

仕事で千葉に行ってました。残念ながら仕事の方は思い通りにいかなかったので、帰宅前にちょっと…と言うか、かなり寄り道して鬱憤晴らしに。場所は10月以来の波崎海岸。前回はわずかにルリガイが拾えた程度で、まったくと言って良いほど南方系のものがなかった。けれど、この海岸は北東風が海風になるので、案外この時期でもいけるのではないかと考えたのだ。天気はこの通り、どんよりと曇って霧雨混じり。


 
 

最初の場所を歩き始めた直後、なんとアオイガイが。残念ながら半身状態だったけど、なかなかのサイズ。今季、南房や神奈川などで小さいものが少し出ているのは知っていたので、あるいは?とは思っていた。これで俄然、勢いがついた…と思ったのだけど、後が続かず。相変わらず南方系のものはまったくと言っていいほどなく、ココヤシですら見当たらない。しかも、砂浜には釣り人が乗り入れた車の轍もある。最初の場所は、これ以上の成果もなく、次の場所へと移動。しかし、そこも何もない! 小さなエボシガイのついた打ち上げ物があったけど、それもわずか(ちなみに、波打際に新鮮なカツオノカンムリが1個体だけ 苦笑) それでも、きっとあると信じて歩いていると…。


 
 

あった! 片側の縁が少し欠けてはいるものの、ほぼ完品のアオイガイ! 大きさは長径約14センチ。昨年に拾ったものより少し小さいけれど、太平洋側でこのサイズは十分に立派。漂着してから数日は経過している感じで、すぐ近くには車の轍があったから、拾えたのはホント奇跡的かも。海豆、そして密かに狙っていたトグロコウイカには出会えなかったけど、南がダメなら北がある。十分にお釣りがくるかな? それに良い鬱憤晴らしができたよ!(笑)


 


2019.12.14 Saturday

「永」の字に注目

 

この秋に久しぶりに拾った寛永通宝(寛永通寶)。海揚がりと言う訳ではなく、海岸近くの地面に埋もれていたものが、雨などで洗い出されたもの。とは言え、状態はかなり良い。なんか、同じような場所で見つかる近現代銭の多くが錆び錆びになるのに比べて、寛永通宝は状態が良いことの方が多い気がする。材質や製法の違いでそのような差がでるのかな?寛永通宝は一般的に銅銭。ほかに鉄銭と真鍮銭が存在する。銅銭は当然、銅が主要成分な訳だけど、錫や鉛も混じっていたようだ。


 

寛永通宝は、その名の通り寛永13年(1636年)に初めて鋳造された銅銭。裏側に波形が刻まれていない今回のこれは、通常の一文銭だ。寛永通宝は幕末まで約200年も鋳造され続け、幕府直轄の銭座だけでなく、いくつかの藩でも鋳造されていて、さまざまな種類がある。


 

今回のものは写真黄色線で囲んだ部分、「寶」の「はち」の特徴から、寛文5年(1665年)から鋳造された新寛永通宝だとわかる。気になったのは、「永」の字の赤線で囲んだ部分。これまで拾ったものには、このような特徴はなかった。今はホント便利な世の中で(笑)寛永通宝を詳しく調べてネットにアップしてくれているマニアさんがいらっしゃる。そのサイトなどを参考にこの特徴と一致するものを探してみると、元文年間(1736〜1741年)に鋳造されたものに特徴が一致する。完全には特定はできないものの、こうやって拾ったものからいろいろ推理できるのは、本当に楽しいことだね!



2019.12.07 Saturday

福田屋イチゴ液

          

ずいぶんと寝かせてしまった硝子の一品を蔵出し(笑) これを拾ったのは2013年の秋。台風が通り過ぎてから何日か経った時だ。高波によって薙ぎ倒された海岸植物の合間を歩いていると、足元にポツンとこの壜が落ちていたのだ。そのデザイン、切りっぱなしの口…一見して古い子供飲料の硝子壜だとわかる。割れ、欠け、ヒビもない完品だ。底の直径2.3センチ、高さ14.5センチ。淡く水色がかったガラスで、ほんのわずか右に曲がっている。本体部はミシュランマンのようなモコモコをつけたデザインになっている。


 

正面にエンボス文字で「福田屋イチゴ液」。ネット検索してみると、拾ったか掘り出したかした人もいるようだけど、製造元などに関する情報らしい情報はヒットしない。福田屋というのも、きっと地元の小さな飲料会社だったのだろう。3枚目の写真は、同じイチゴ液でも、比較的よく知られたタイプと一緒に。どちらのデザインも素敵。それにしても、みかん水はなんとなく柑橘系と想像がつくけど、イチゴ液って、いったいどんな味だったのだろうね? 当然ながら、イチゴミルクとは違うんだろうな(笑)


 
2019.11.30 Saturday

材木座の紅

        
 

最近、鎌倉の材木座海岸を歩くと、数回に1度くらいの確率でベニガイが拾えるようになってきた。鎌倉の海岸では、サクラガイやカバザクラガイ、モモノハナガイ(エドザクラ)などはある程度、拾うことができる。けれどベニガイなんて、ちょっと前までは幻の存在だったのにだ。一見、何の違いも見えないけれど、海の環境は常に変化している。鎌倉の海岸でも、前より増えたように感じる貝や、反対に減ったように感じる貝もある。もし、鎌倉の海岸でベニガイが復活してきているのなら、それは嬉しい変化だね。3枚目の写真の下にあるものは、欠けてしまっているけれど、残った部分だけで5センチを超えた大物だ。完全なら6センチを超えたかもしれない。一方で同じ写真の上にあるような、小さめのものもある。大小、大きさの違う個体があるってことは、復活している可能性は高いんじゃないかな。もっとも、とっくに復活しているけれど、自分より先に拾われているだけだったりして。サクラガイなど紅い貝を拾う人は、ホント多いからね(笑)


  


こちらもよろしく「海山日和」

2019.11.25 Monday

ヒマラヤから来て…ません

 

緑二重線とかパピとか金魚とか拾ったのと同じ日の拾いもの、これで打ち止め。この日はちょっと由比ヶ浜側まで足を伸ばして、これはそこで拾った。ものの正体は、ヒマラヤスギの松ぼっくりだ。。ヒマラヤスギは、日本では主に公園樹などとして植栽されている。おそらくは台風の強風で枝ごと吹き飛ばされ、近隣の川から流されてきたものだろう。現場写真は撮り忘れてしまったけれど、拾った時はまだ緑味があって固く閉じていて、成熟しきっていない感じだった。松ヤニも滲み出ていた。持ち帰って、とりあえず塩抜き洗いをして、そのうち写真を撮ろうと放置していた。そしたら、気がついたらバラけてしまっていた…。


  

松ぼっくりは、軸に鱗片葉が複数つき、全体として楕円形になった果実(球果、毬果)で、種子は、鱗片葉の種鱗と呼ばれるものに収まっている。アカマツやクロマツ、カラマツでは、種鱗は軸と一体化していて、種子だけが風に飛ばされる。一方、モミやヒマラヤスギ、トウヒでは、種鱗も軸から離れて種子と一緒に風に飛ばされる。つまりは、松ぼっくりが解体してしまうのだ。2枚目の写真、右側上下にあるのが種子、中にあるのが種鱗。左側は種子が種鱗に収まった状態だよ。


  

最後は、以前お仕事用に購入したヒマラヤスギの松ぼっくり。長さは10センチ前後あるので、アカマツやクロマツに比べると存在感も抜群。インテリアにも向いている。売っているヒマラヤスギの松ぼっくりが解体していないのは、おそらく何かしら加工しているんだと思う。



2019.11.07 Thursday

いまさら鎌倉青磁18〜19’

         

すっかり報告を忘れていた鎌倉青磁。タイトルには18〜19’となっているけど、18年後半はまったく拾っていないので、実質今年に入ってから夏までになる(青磁拾いについては、基本的に秋から春で1シーズンとしてます)。この春はホント苦戦した。歩いても青磁が少なく、また蓮弁や線刻のついた、はっきりこれ!とわかるようなものがあまり出なかった。1枚目は1月17日。薄くて上質なもの。皿か茶碗の一部か。


        

3月14日。少し厚手で、貫入などあるものの、質は良い感じ。鉢や香炉、壺などの縁の一部だろうか。


 

4月12日。蓮弁のついたものが、やっと出た。茶碗の縁に近い部分。この部分はよく出るのだけど、高台に近い方はほとんど出ない。どこかに埋もれているのかな。


 

5月22日。今年の春から初夏では、この日が一番だった。拾ったものは2つだけど、どちらにも蓮弁。青磁というと、水色っぽいものや明るい緑色のものを想像するかもしれないけれど、鎌倉で出る青磁は、少しオリーブ掛かった独特な緑色だ。だが、それがいい!(笑) さて、夏以降、現在のまでのところ、ちょっと良いものが拾えている。台風が複数来たので、海の中が掻き回されたのだろう。今後にも期待したい。



2019.11.02 Saturday

海岸からBonjour!

 

夕刻の薄暗い海岸で見つけた小壜。砂を洗い流して見ると、胴部分の一面をエンボス文字が埋め尽くしている。この雰囲気は日本のものではなさそうだ。ほとんど汚れはなかったけれど、一応漂白。きれいさっぱりした壜を改めて見てみると、首の根元にもエンボス文字が刻まれていた。早速、それらの解読を試みる。
まず首の根元は
FRANCE OLIVE PURE:フランス オリーブ ピュア
胴の正面は8行あり、上から
FRANCE :フランス
LODOPOT :最後の1文字が不明瞭。別の文字かも? 何にしても意味不明。メーカー名かも?
HUILED'OLIVE :これはフランス語でオリーブオイルのこと。
PAREUMED :控えめ
GRASSE :グラッセ。料理の名前ではないと思うので、冷やす、艶を出す?…でも意味通じない。
VERITABLE :実物大
PRODUIT DE :プロデュース。「DE」は前置詞で「〜の」の意味。
PROVENCE :プロバンス。上の行から続きで、「プロバンス産」と言ったところか。

文字は英語ではなくフランス語。まあ、フランスって書いてあるしね。自動翻訳を使ったのでイマイチ意味不明の部分はあるものの、プロバンス産のピュアオリーブオイルの壜であることはわかった。細かい部分は、どなたかフランス語に精通した方がいらしたら、ぜひ教えてほしい。


 

壜は、ガラスの厚さにムラがある…と言うか、エンボス文字のある面がやたらと厚い。小さな気泡もポツポツ入っていて、時代的には戦前まで遡るかもしれない。当時の鎌倉は、政治家や実業家、高級軍人、作家などが暮らしたり、避暑に来ていたりした。そんな人たちがフランスからの輸入物オリーブオイルを使っていても、おかしくはない。壜の大きさは底辺の長径50ミリ、短径26ミリ、高さが67ミリ。そして、古い海揚がりの硝子壜ならではの、この輝き。なかなか魅力的な一品だ。


 




2019.10.25 Friday

海辺の金魚

        
        

これも、先に紹介している国民食器湯呑み、パピリオ陶製瓶と同じ日のもの。海辺の砂に半ば埋もれていた陶製人形を救出してみたら、海だと言うのに金魚が出現。さぞ、しょっぱかったことだろう(笑) 高さ4センチほどで、大きな尾びれで飛び上がるようなポーズを取っている。口をパクッと開けていて、なんとも可愛らしい。色はすっかり剥げているけれど、かすかに残った塗りから、全体は赤色、黒色の瞳が水色で縁取られていたことがわかる。この手の人形は、大抵は中空のつくりになっていて、それほど丈夫なものではない。一番脆そうな背びれも欠けず、よく無事でいてくれたものだね。


 
 

最近見かけた陶製人形たち。今はもう完品でないと拾わないけれど、記録のために写真は撮っている。上の写真は腰の部分からボッキリ逝っちゃってる男性もの。ニッカーボッカーズにブーツかゲートル巻き。マントを羽織って、左手でその裾を持ち上げている。兵隊さんか何かか? 下の写真は、首チョンパのイヌ。海上がり陶製人形のほとんどは、大きくくびれた首の部分で折れていることが多い。このイヌはホント惜しいな〜。



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