2012.01.22 Sunday
azumakebori 東毛彫貝

2009年の春くらいに拾ったアズマケボリ。ネタとしてはずいぶん寝かしてしまったのだけど、出会ったのはこの時1度、これ1個きり(上の写真は同一個体の表裏)。赤紫色の縞模様が美しく、後管溝が尖った感じでなかなか格好いい!とは言え、殻長はわずか9ミリ。細身なので数字以上に華奢に見える。前に紹介しているスミレコバレバケボリ(写真下の左)によく似ているけれど別属で、生体の外套膜などもまったく違うようだ。名前はウミウサギ類の先駆的研究者に対する献名。こういう格好いいウミウサギにまた出会いたいな〜。ちなみに下の写真は昨年に撮り直したもの。2年間でこれだけ色が抜けました(笑)

2012.01.13 Friday
日本海産!

年明け早々からかなりのバタバタ。姉妹ブログ「海山日和」でも書いていますが、9日から昨日まで、仕事で福井県小浜市と石川県七尾市などを巡り、高速バスで今朝帰ってきました。移動日の9日は目的地小浜市の隣、若狭町の食見海岸で初の日本海側ビーチコーミング!1枚目の現場写真が思いっ切りピンぼけですが、これが今回の拾いモノ。言い訳をさせてもらえば、この時は激しい横殴りの雨が降っていて、大変だったんですよ。日本海側の冬、恐るべし。まぁ臨場感…ってことで許してください(汗) で、モノはご覧の通りのモダマ!Entada rheedii タイプ。2枚目の写真が表と裏?という感じですが、全体の約3分の1をコケムシが覆っていて、かなり長い間漂流したらしい雰囲気を漂わせてます。長径は43ミリ、厚さ約20ミリ。かなりプックリとしていて、臍のある側はお尻みたいで可愛いです(笑)

Entada rheedii タイプは昨年の秋に地元・逗子でも拾っていて、ちょっと縁続き。それ(写真下右)を今回の(同左)と比べてみると…今回のものの方が大きくて膨らみも大きい。Entada rheedii タイプでは、今までに拾った中では一番大きいものでした。そして、もう1つ相違点を発見。写真ではわかりにくいけれど、逗子で拾ったものは表面がツルツルで光沢があるのに対して、今回のものは手触りこそツルツルしているものの、明らかな艶消し。表面の状態を見ても、長い漂流のせいで傷んだとも思えない。Entada rheedii タイプと言っても正確に同じ種類なのかわからないし、同じ種類でも生育地(流出地)が違って亜種関係にあるとか、そんな秘密が隠されているのかもね☆ ちなみに、これが2012年の初拾いとなりましたとさ(笑)

2012.01.08 Sunday
KAMIKAZE

もう2〜3年も前に拾った小さな石蹴り。完全な円形ではなく、ちょっと歪んだ形をしていて、長径でも38ミリしかないから豆蹴りといっていいだろう。ちょっと不思議な色合いで、写真では金色に見えるけれど、光の当たり方や背景によっては薄い緑色…鶯色にも見える。そして何より目立つのが大きな気泡。なんと長径13ミリもある! 乱暴に扱ったら、これが原因で割れちゃうんじゃ?と心配になる大きさだ(笑) また写真の上半分にわずかに赤っぽい色が見えているけれど、これはラスター加工か少し銀化している輝きのせいだ。

拾ってから家に帰ってあれこれと眺め回していて、表面の凸凹がエンボス文字があることに気がついた。写真(下)では不鮮明でわかりにくいと思うけれど、左書きで書かれたその文字は「神風」。また、それを囲むような途切れ途切れの円もある。神風と聞くと誰しも特攻隊のことを思い出すと思う。僕もその1人で、実は既に亡くなった父方の祖父は海軍軍人であり、その方面の著書があったりする。だから子供の頃から人よりはそのことについて知っていて、それだけに戦争とは言え何ともやりきれない苦い思いを感じてしまう。でも、この石蹴りの神風は特攻隊のことではなく、昭和12年(1937年)に東京〜ロンドン間の飛行に成功した朝日新聞社の神風号に由来するらしい。また神風の元々の語源は、鎌倉時代の元寇の際に吹いた大風(台風とも)なのは有名な話。というわけで、昨年は震災に原発事故、それに不景気…とイヤなこと続きだったけど、新年も明けたことだし、それらをパ〜ッと吹き飛ばす本来の意味での神風が吹いてほしいね!
2011.12.30 Friday
TOTOTOKI?

海ハケから出てきた小さな湯飲み。高さが65ミリ、口径60ミリ、底径42ミリほどだからお猪口と言ってもよいサイズかもしれない。美しい青色の地に咲く一輪の花。種類はなんだろう?図案化されているしイメージだけで描かれたのかもしれないけれど、僕はなんとなく一重咲きのサザンカに思える。シンプルだけど美しい器で、和洋折衷の雰囲気も漂わせる。特に目立つ傷もなく、とても土の中から出てきたとは思えないほどだ。

底にある裏印。ロゴマークの上に右書きで「東洋陶器會社」。下にローマ字で「TOYOTOKIKAISHA」とある。ちょっと古い陶器をかじった人ならご存じだろうけど、これは今のTOTO株式会社の前身だ。TOTOが食器?と驚く人もいるかもしれない。そもそも東洋陶器會社は、1912年(大正元年)に日本陶器合名会社(今のノリタケカンパニー)の衛生陶器(便器とか洗面台)部門が独立してできた会社で、1917年から1970年までは磁食器の生産をしていたのである。この裏印は1921(大正10)年〜1941(昭和16)年まで使われていたものらしい。それにしてもこの器、戦前というイメージとは違ったモダンなデザインに驚かされるね☆

今年はこれが最後の更新になるでしょうか。後半はほとんど更新できなかったのに、たくさんのアクセスをいただき、本当にありがとうございました。来年も当分は忙しい状況が続きますが、少しでも更新できるよう頑張ります。皆様、良いお年をお迎えください☆☆☆
2011.11.30 Wednesday
JMANUEL&DUSWALD

すっかり月末1回更新になってますが、更新してないのにたくさんのアクセス、ありがとうございます☆★☆ さて今回は数少ない陸ハケもので、しかも洋モノ(←ちょっとイヤらしい響き 笑)。少し首が長めでお洒落なデザインの硝子壜だ。高さは165ミリ。底の形は楕円形で、長径55ミリ、短径31ミリ。胴体には写真でもわかる通りデカデカとエンボス文字が刻まれている。「JMANUEL&DUSWALD」。ローマ字を使っているけれど、英語ではないようだ。ドイツ語? 読み方は…なんとなく頭の「J」は発音しないのか…な?(汗) ということで、とにかくネット検索をかけてみると、1件だけヒット。ドイツ語なんか読めないし(英語だって怪しい)、ネットの簡易翻訳では要領を得ないのだけど、どうやらドイツで石鹸や香水を作っていた会社らしい。1910年以降は名前がメルツ社に変わっているようで(現在はメルツ・ファルマ社という会社で存続している)、1910年と言えば明治43年。この壜、けっこうな年代物なのかも??

ちなみに明治43年って、大逆事件や韓国併合など歴史的大事件があった激動の年なんだね。そんな中、見つけた江ノ島電鉄・鎌倉〜藤沢全線開通という出来事に、気持ちがほんわかしちゃった(笑)
2011.10.30 Sunday
コテチン

前回の更新から1ヶ月以上経っちゃいました。10月ももう終わっちゃうので慌てて更新(汗) 相変わらず忙しくて、もうコテッと倒れてチ〜ンと逝っちゃいそうな感じなんですが、コテチン。変わった名前のこの壜、高さは95ミリ、幅が36ミリほど。エンボスは片面のみで、文字の上にまず社章らしきマーク。写真では不明瞭だけど、丸の中に図案化された漢字1文字?が入っているようです。コテチンの右側は、これも上の文字が不明瞭なので解読に苦労したのだけど「鎮咳」、左側に「袪痰」。字面から想像できると思いますが、咳を鎮めて痰を切る…いわゆる「のど薬」のようです。壜の作りはしっかりしてるけど、コルク栓式であることや「去痰」の「去」の字が旧字使いなこと、気泡と歪みもあることから、新しくても昭和20年代かそれ以前のものではないかな? 表面は擦れて細かい傷があるけど、やっぱりエンボス入りの硝子壜は嬉しいよね☆

今月唯一の更新いかがだったでしょう? たぶん来月以降もこんな感じですが、たまに覗いてみてください。
2011.09.22 Thursday
台風一過の朝歩き

昨日は久しぶりの台風接近。午後2時過ぎから風雨が強まり、暗くなってから雨は止んだものの夜8時過ぎまで強風が吹き荒れた。不謹慎かもしれないけれど、こういう機会は滅多にない。台風が陸側を通ると南風が吹くから、何か寄っていないか気になって仕方ない。で忙しい中、海に行くなら…睡眠時間を削るしかないよね(笑) というわけで、5時起きをして行ってきました〜。まぁ自宅仕事で通勤するわけではないので、できることだけどね。場所は鎌倉・材木座海岸。歩き始めてしばらく行くと、おっとお久しぶりのククイノキ。コケムシとエボシガイ付きだ。

これは期待できるかな〜?と思ったけれど、結局種子はそれだけ。漂着物は細かいものが中心で、浜辺の奥まで広範囲に散らばっている。全てチェックできないから、寄りが濃い場所だけざっと見たところ、ほとんど陸もので南や外洋っぽいものはなかった。ただ、材木座海岸の東端のほんの一角に、青クラゲ3種が漂着していた。ギンカクラゲは大きいものもあったけど、カツオノエボシとカツオノカンムリは皆、小さなものばかり。そんな中に、これまた小さなアサガオガイが4つだけ見つかった。うんうん、いいよいいよ嬉しいよ☆ 4つはどれも1センチほどの可愛らしさ。貝殻は今年は一度載せているので、まだ泡の浮き袋がついた貝を水に浮かべてパチリ!

拾わなかったものはこちら……海山日和
2011.09.19 Monday
種子三昧

昨夜遅く、息抜きにビーチコーミング仲間さんたちのブログをチェックしていると…鎌倉が凄いことになっている! こんな事態は奇跡に等しい出来事!! まぁ何でこんな忙しい最中に…とか、なんとzaimokuza77さんの引きの強いこと…とか思いながら、明日の朝、ちょこっと行ってみるか…などと思案したり…。
で、本日。まぁ連日寝るのが遅くて睡眠不足だし、元から朝は弱いしで、目が覚めたら8時。普段から、まして時間に余裕が無いから車を使うのだけど、世間様は本日連休中。国道は既に渋滞、材木座の駐車場は満杯で入場待ちの列があるときた。まぁ青い連中は潮目に溜まる性質だから、1日過ぎたらもう見られないだろうと諦め、そのまま帰るのも何なので、まだわずかに余裕のあった逗子の駐車場へ。行きがけ、浜に漂着物があるのが目に入ったのだ。早速、降りた浜が上の写真の状態。浜の西隅、全体の6分の1くらいの場所に材木やらが大量。パッと見、青いものはゴミ以外ない。クラゲもギンカクラゲのカスみたいな状態のものがちょびっとあるだけだ。でも、よく見てみると…

おりょりょ? こ、これは…まさか!

な、なんとモダマをゲ〜〜〜ット!!!(って、冷静ぶってここまで写真撮って、手に取ったら石だったなんてことないだろうな?とドキドキした 笑) 実に地元・神奈川ではこの時以来3年ぶり、3個目! タイプは太っちょEntada rheedii だね。やっぱり何度拾っても嬉しいものだ。まして地元だから喜びも一塩。モダマが来るぐらいだから、他にも多少見つかるかな〜とじっくり漂着物の間を探していくと…出てくる出てくる。

お馴染み常連のモモタマナに続いて、タシロマメ、ハマナタマメ、テリハボク、シナアブラギリ、ヒシ、拾わなかったものでボロボロのゴバンノアシにココヤシ。まさに漂着種子三昧。お隣ではニッパヤシにミフクラギ、ホウガンヒルギも来たようだ。ちなみに右上の黄色いのはベトナムのキャンディ浮き。これってこちらでは結構少ないはず。このところShigeさんや渚の探偵:助手さんに見せつけられていたけど、こちらにもやっと届いたみたい(笑) 久しぶりの海で(といっても1時間だけど)これだけ成果が得られるなんて満足やぁ〜!
こちらも更新しました……海山日和
2011.08.31 Wednesday
さるる

1ヶ月以上ぶり、今月唯一の更新です。更新していないのに、アクセスしていただいている皆様、本当にありがとうございます。今後もおそらく更新ままならない状況が続くと思いますが、時々思い出していただければ幸いです。
今回紹介するのは、三猿の陶製人形。なぜかと言えば、これまでの2ヶ月ほどの間、世間が夏休み気分で浮かれているときも、野山や海のことなど楽しく感じることは、見ざる言わざる聞かざる!という感じだったから…(笑) このモチーフは元々、叡知の3つの秘密を示しているとも言われ、その起源は古代エジプトにまで遡れるとかどうとか。日本には中国から仏教思想と一緒に伝わり、日光東照宮の彫刻でも知られている。この手の人形が家にもあった!と言う人はけっこういるんじゃないかな? まず最初に紹介したのは素朴な作りのもので、黒く色がついているのは墨らしい。最初からつけられていたものかは、ちょっと不明。子供とかが悪戯で塗ったっぽい感じもする(笑)


次がこれ。最初は籠か何かを頭に載せた人…とも思ったんだけど、それにしては形がデフォルメしすぎた感じだし正体がわからなかった。でも、ふと上の人形を見たら、こっちも「聞かざる」の姿をしていることに気がついたのだ。籠に見えたのが猿の顔の目のあたりで、人の頭に見えたのがデカい鼻面というわけだ。片隅にほんの少し上絵付けの色が残っていた。その色は赤。人形の猿の顔を塗るならやっぱり赤く塗るだろうから、きっと決まりだね(笑)
2011.07.29 Friday
正体判明!謎の種子

もう、どうしようもなく忙しい。ちょっと息抜きする時間もないのかと言われれば、そんなことはないのだけど、ブログを更新する気力が湧かない…。皆さんのところにもお邪魔できず、すみません。で、でも、これはスルーできない! それは、いつも海山日和にコメントを戴いている渚の探偵:助手さんのブログ記事。あの黒い種子、実はずいぶん昔に沖縄の西表島で拾ってるんだよね〜。こちらのものと比べても、まったく同じ。拾った時にいろいろと調べて、とりあえずククイノキ(写真下右)=トウダイグサ科の樹木で英名キャンドルナッツの仲間というところまではわかったのだけど、種名にまでは辿り着けなかったのだ。それが、さすが探偵の助手さん(笑) 見事に正体を調べてくれました。それによれば、ニューギニアやソロモン諸島、オーストラリア北東部に分布する、Omphalea papuana という植物らしい。でも、この漂着種子、他ではまったく見たことがない。日本にはかなりの外国産種子・果実類が漂流してくるけど、この分布域では距離がありすぎるし、レアなのも当然だろうね。

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